IE9ピン留め
 平成24(2012)年1月26日の大阪市内は、時に小雪がちらつく空模様なのですが、冷涼故か空気が澄んでいて、天満橋のOMMビルの壁面に空と雲とが映っていました。
# by manewyemong | 2012-01-26 16:34 | 博物誌 | Comments(0)
 1980年代、デジタルシンセサイザーを製造していたカシオから、先のNAMM 2012で久方ぶりのシンセサイザー発売に関するアナウンスがありました。CASIO XW-G1、XW-P1です。両機は基本的なデザインや重量、操作子の位置や数、形状等が共通しているのですが、仕様に違いがあり、操作子の意味も違うモデルです。

 両機のシンセサイザーエンジン部分も概ね共通していて、モノフォニックシンセやPCM音源が入っています。

 鍵盤は61鍵標準サイズでベロシティ付き。
タッチレスポンス機能 2種類、オフ
とは、あるいはベロシティ値を細かくは設定できないのかもしれません。

 フレーズシーケンサーとは、録音と繰り返し再生をする為のオーディオツールと思われます。

 ステップシーケンサーなるものが備わっているのですが、これがシステムシンセのアナログシーケンサーやKORG MS2000シリーズRADIASR3のモッドシーケンスの様な、シンセサイザーエンジン部分のパラメータの変調のソースとして使えるものなのか否かは分かりません。

 XW-G1はクラブ(「ク」にアクセントがある飲食店ではなく、平坦なイントネーションの方)のDJ向けのシンセサイザー。両機共通のシンセサイザーエンジン以外に、簡便なサンプラーの事と思われるサンプルーパーなる機能があります。

 XW-P1は、所謂キーボーディストやシンセシスト向けシンセ。両機共通のシンセサイザーエンジン以外に、ヘクスレイヤーなるエンジンや9本のスライダーで音を作るコンボオルガンのモデリング音源があります。
 私がカシオのシンセサイザーの音を意識して聴いたのは、昭和59(1984)年夏に出た冨田勲さんのアルバム「ドーンコーラス」で使われた試作機、コスモシンセサイザーです。
 獅子座AD星やオリオン座V371星、とかげ座EV星といった変光星の明滅の曲線を、デジタイザータブレットを使ってコスモシンセサイザーに読み込み、それをオシレータ波形の1セグメントとし、システムシンセサイザーmoog III p(モーグスリーポータブル)、moog system 55、Roland SYSTEM-100Mへ送って楽音化したというわけです。VCOの鋸歯状波で作ったストリングスとは違った効果が出ていて、高校2年生だった当時、YAMAHA DX7以来のデジタルシンセサイザーに対する憧憬を新たにしました。

 おそらくその年だったと思うのですが、カシオはデジタルシンセの民生機CZ-101を出しました。このミニ鍵盤のモデルはショルダーシンセにもなり、今日に至るまで高価で取引されていると聞きます。

 翌昭和60年、NHK教育テレビで放映されたロックバンド講座「ベストサウンド」で、講師の難波弘之さんがバッハの「イギリス組曲」のプレリュード(アルバム「真幻魔大戦」に「スーパーバロックプリンセス」として収録されています)をシンセで演奏された事があったのですが、手弾き以外の部分を2台のCZ-5000が担いました。CZ-5000は標準鍵盤機でMIDIシーケンサーを内蔵していました。

 その後、ベロシティを備えたCZ-1、そしてシンセサイザーエンジン部分を強化し、ホイールを三つ備えたVZ-1が登場しました。三つのホイールは、YAMAHA SY77、99、VL1、VP1、EX5等に先駆けています。

 またリズムマシンRZ-1はPCM波形をカードで追加できるようになっていたのですが、これも先駆けで、KORG DDD-1(スリーディーワン)、DDD-5等が続きます。

 その他、サンプラーFZ-1はサンプル音のバリエーションが豊富な事と精度が高く、当時あった16ビットサンプラーは12ビット機より音が悪い、という噂を払拭したモデルです。喜多郎さんが尺八や鼓(つづみ)で多用しました。D-50、DW-8000、FZ-1のソノシートもつぶやくで紹介したYouTubeの投稿で、その音を聴く事ができます。

 いずれにしても、国内デジタルシンセサイザーメーカーの老舗たるカシオさんが、再びシンセを作り始めた事を歓迎したいと思います。カシオトーンはある意味、ワークステーション機の先駆けであり、また譜面をバーコードで読み込むモデル(「キーボードランド」No.6春号参照)や、逆に演奏を採譜してレシート用紙に印字してくれるモデルが、既に1980年代にありました。今後も他のメーカーとはひと味違う形で、シンセサイザーの開発を続けていただけたらと思います。

 CASIO XW-G1、XW-P1の発売は、来る3月下旬だそうです。


CASIO XW-G1、XW-P1
http://www.casio.co.jp/release/2012/0119_XW_G1_P1/
 「キーボードランド」No.6春号は、昭和57(1982)年4月に発行されました。
 目次。

 インタビュー記事「KEYBOARD LIFE」は、文京区音羽にプライベートスタジオLDKをオープンした細野晴臣(ほその・はるおみ)さん等5人。当然ながら皆さんお若いです。

 「BASIC SEMMINER」は譜面やコードワークに関する初心者向けの記事。途中、読者の学習の進捗状況を確認する意味で、薬師丸ひろ子さんの「セーラー服と機関銃」、伊藤敏博さんの「サヨナラ模様」の譜面が用意されています。

 他のページの譜面もそうなのですが、採り上げられている曲名を見る度、この頃の歌謡曲が熱かった事を思い出してしまいます。J-POPとかいう呼称が出て来た頃から、日本の歌がパサつき出して来た様な気がして仕方がないのですが…。

 「BASIC SEMMINER」を執筆された林知行(はやし・ともゆき)さんは、長く喜多郎さんのバンドで電気ピアノYAMAHA CP80、minimoog(シンセベース)、prophet-5等、そして後にはYAMAHA DX1、TX816、QX1といったヤマハのXシリーズの演奏やマニピュレーションを担当されていました。喜多郎「大銀河」をつぶやくで紹介したYouTubeの投稿映像に、そのお姿が見えます。

 「キーボードランド」は「キーボードマガジン」に比べて譜面の割合が多いのですが、「POPS COLLECTION」は、カシオトーンやヤマハポータサウンドといった家庭用キーボード向けの譜面集です。「い・け・な・いルージュマジック」(忌野清志郎&坂本龍一+井戸端矮鶏)、「チャコの海岸物語」(サザンオールスターズ)、「ラブ・ミー・テンダー」(松本伊代)、「赤いスイートピー」(松田聖子)、「DESIRE(デザイアー)」(もんた&ブラザーズ)、「すずめ」(増田けい子)、「ニューヨークシティセレナーデ」(クリストファー・クロス)。

 続く「Grade up menu」もピアノ譜集で、「言葉にできない」(オフコース)、「心の色」(中村雅俊)、「色つきの女でいてくれよ」(ザ・タイガーズ)、「ウェディングベル」(シュガー)、「サマー・イン・サマー」(八神純子)、「浮気な、パレットキャット」(ハウンドドッグ)。
 なべても「ニューヨークシティセレナーデ」は、通常の譜面に加え、カシオトーン用のバーコードが4ページにわたって用意されています。当然ながら人間が見ても何が何やら分かりません。

 キーボードランドは表紙に「フレッシュキーボーディストのためのポップマガジン」となっているのですが、1980年代初頭のシンセサイザーブームの渦中にあったからか、所謂シンセサイザー奏者に関する記事が結構ありました。この号でも喜多郎さんの新譜アニメーション映画「1000年女王」オリジナルサントラ盤のレコード評や、冨田勲さん、姫神せんせいしょんの記事がありました。また、シンセサイザーの音色作りの記事も、例え話を用いたより初心者向けの形でありました。
 当時はシンセといえばアナログシンセであり、アナログシンセの考え方を日本の鹿威し(ししおどし)に例える事はよくあったのですが、このコーナーは当時「なめ猫」がブームだったからか、シンセを猫に例えて解説しています。
 アナログモノフォニックシンセサイザーYAMAHA CS01。ヤマハ最後のアナログシンセであり、ブレスコントローラーを採用した最初のモデルでもあります。左下に映っているのは初代ブレスコントローラーBC-1。右下に映っているソフトケースのストラップは、外してCS01に取り付けてショルダーシンセ化できました。
 この頃の雑誌には音色設定表がよく載っていました。この号では3台のYAMAHA CS01が読者プレゼントとして用意されました。

 このYAMAHA CS01、今出せばまた売れる様な気がするのですけどね。何度も書きますが、今、アナログシンセを出すとしたらこういう簡便なものか、KORG MS-50のような小型ながら本格的なシステムシンセだと思います。いずれにしてもプログラマブルにはしない方が良いと思います。
 アルバム「大峡谷(グランドキャニオン)」(作曲:フェルデ・グローフェ)を出した冨田勲さん、アルバム「遠野」を出した姫神せんせいしょんの星吉昭さんと佐藤将展さん。喜多郎さんの「1000年女王」と併せて、たしか同じ昭和57(1982)年2月21日の発売だった記憶があります。

 冨田さんの背後には何本かのラッパ型スピーカー、星さんの後ろには完全独立発信タイプのアナログポリフォニックシンセサイザーKORG PS-3200があります。PS-3200の上にPS-3300/3200用の鍵盤PS-3010が乗っています。

 左上に松武秀樹さんのセミナーの告知が載っているのですが、写真が大阪のシンセサイザーメーカーREONの代表が、implant4さんで行ったライブの様子の雰囲気に似ています。

 以下、各社の広告です。
 オスカー・ピーターソンさんによるローランドの電子ピアノRoland Piano Plus。
 ポータブルミキサーYAMAHA MM10とヘッドフォンアンプMA10。どちらも電池で駆動します。ソニーのウォークマンが全盛の頃で、この製品もヘッドフォンの仕様を前提にしています。筐体の色からしてYAMAHA CS01と併せての使用を企図した製品かもしれません。
 先般のNAMM 2012で久方ぶりにシンセサイザーを発表したカシオの家庭向けキーボードCASIO Casiotone 701。先に示したようなバーコード化された譜面を読み込むようになっています。この頃のカシオトーンの音源は、たしか母音子音システムとかいうデジタルだと聞いた記憶があります。
 KORG Mono/Poly。岩崎工(いわさき・たくみ)さんによる音色設定図とその解説。1980年代初頭らしく、文中にはあの言葉「ナウい」があります。

 私がMono/Polyを買ったのはこの号が出た翌年の夏休み明けなのですが、買った当初、シンクロ/シンクロ&クロスモジュレーション/クロスモジュレーションとコードメモリーを併用した実験ばかりしていました。

 右の広告のモデル、その多くが21世紀の今日モデリング化されています。コンボオルガンKORG BX-3/CX-3は平成12(2000)年秋に単体機、その後、OASYSやKRONOSのシンセサイザーエンジンとして今日も生きています。また、アナログシンセサイザーKORG MS-20、PolysixMono/Polyはパソコンベース、あるいはこれまたOASYSやKRONOSのシンセサイザーエンジンLegacy Analog Collectionとして継承されています(KORG OASYS EXi LAC-1 PolysixEXKORG KRONOS 88試奏記参照)。
 YAMAHA CS01。当時、私は中学3年生でしたが、CS01よりもこの美しい西洋女性が気になって仕方がありませんでした。右下の「Call me Synthea」の“Synthea(シンシア)”とは、この女性の事なのかCS01の事なのか分かりませんでした。今も分かりませんが…。

 それに加えコピーが「シンセの似合う女性を見つけたら、ウィンクを贈ろう」ですよ。1980年代初頭の、各々があまり理屈でものを考えずに行動したり発信していた日本社会の空気を、今に伝える広告だと思います。
# by manewyemong | 2012-01-24 17:26 | 古本 | Comments(0)
 implant4さんでワークステーション機、KORG KRONOSの88鍵機を試奏させていただきました。まだ発売から1年を経ていないモデルである事もあってか、大変状態の良い個体でした。早晩implant4さんのサイトの在庫リストに登場する事になると思います。
 既に発売時にKORG KRONOS 73試奏記を書いているのですが、通常の楽器店の店頭展示機とは違い、implant4さんは試奏に際して、その都度通常の演奏姿勢に近い形に楽器を設置してくださるので、もう少し踏み込んだ使用感を試す事ができました。本当にありがたい事です。

 今回、KORG KRONOS 73試奏記の時とは違い、KRONOSの九つのシンセサイザーエンジンのうち、HD-1、AL-1、MS-20EX、PolysixEXを、ほんの少しですが試しました。

 KORG KRONOS 73試奏記と重複する部分もあるかもしれませんが、あらためてKORG KRONOS 88試奏記を書きたいと思います。コルグのトップページに“KRONOS”なる告知が…KORG KRONOS (THE NAMM SHOW 2011)第1報KORG KRONOS(1)KORG KRONOS(2)KORG KRONOSの発売日及び価格、KORG KRONOS 73試奏記とを併せてお読みいただければと思います。

 デタッチャブル構造やロゴデザイン等、奇をてらった風なKORG M3とは違い、筐体の形状やカラーリング、質感、仕様等々、発想力先行の感のあるコルグさんにしては、何度も書きますが実に堅実な設計をされたという印象を受けます。同時期に発表されたRoland JUPITER-80は、何だかテーマが散漫な感じがするのですが、KRONOSはあくまで次世代の1ワークステーション、1楽器たらんと生まれたように思えます。
 RH3鍵盤。茅葺き屋根の家が並ぶ京都府美山町で作られています。

 ここ数ヶ月、私が弾いたのはビオンボ堂のシンセのヤマハ製FS鍵盤の演奏ばかりだったので、ピアノタイプの鍵盤の演奏は久方ぶりだったのですが、押鍵した力を緩めた時の鍵盤がニュートラル位置へ帰って来る強さ(速さ)が素晴らしく、レガートしたつもりがスタッカートになったりしました。もちろんこれは、馴れで簡単に克服できる事です。

 また、これはかつてKORG M3-88試奏機でも書いたのですが、鍵盤が定位置に戻るのが速い故に、通常のシンセ鍵盤で考えた設定だとリリースタイムが短くなり、私の管楽器やシンセリードの設定だと鳴りの終端にタッチノイズが混じってしまいます。これはシンセ鍵盤だと逆にスタッカートしにくいが故に、極力短めの設定をする事から来る事であり、一考すれば済む事です。

 かつて私が使っていたKORG T1や01/W pro Xの鍵盤は、押鍵にそれなりの力が要りましたが、RH(リアルハンマーアクション)2及び3はそのような事が無く、しかもニュートラル位置への還りは速いので、本当に弾き易い鍵盤です。
 KORG TRINITY以来のコルグのワークステーション機の伝統ともいうべき、二つのアサイナブルボタンとリボンコントローラー、ジョイスティック。いずれも形状、感触ともに良いと思いました。

 アサイナブルボタンはTRITON以降のこれまでのモデル同様、トグル(効果のオン/オフ)にもモーメンタリー(押さえている間だけ効果がかかる)にも対応しています。

 ジョイスティック、というよりシンセサイザーエンジンのピッチの設定に関する事柄と言った方が良いのですが、ベンドの設定に関してTRINITYのACCESS音源やProphecy及びZ1のMOSS音源と違い、コンティニュー固定です。TRITON、OASYS、M3いずれもコンティニュー固定なのですが、私はさほど頻繁ではないものの、金管や象の鳴き声等でコンティニュー以外の要素を使います。既にTRINITY plusとZ1があるので、困る事は無いのですが…。
 つまみやスライダーのまわりから、目盛が消えています。
 タッチビューの左側にあるINC/DECボタンとバリュースライダー。
 タッチビュー。今回の試奏でのKRONOSの設置の仕方が良かったからか、KORG KRONOS 73試奏記の時ほどには、パラメータの指定のしにくさを感じませんでした。
 タッチビューの右側にあるダイヤル及びテンキー。
 ダイヤルは縁の部分にギザギザがあり、筐体から出っ張っていて指を置く形でもつまむ形でも使えます。そして、速く回してもゆっくり回しても、その動きにきちんと追従してくれます。数値入力の行き過ぎや手前で止まるといった事は、今回の試奏ではありませんでした。バリューを1ずつ増減させる細かい入力にも使えるので、TRINITYやTRITONのようなINC/DECボタンがタッチビューを挟んで左側にある事の不自由さを、さほど感じませんでした。
 リアパネル側。
 「KRONOS」のロゴ。このロゴにも堅実さを感じました。「M3」「M50」のレタリングが好きになれませんでした。
 USB A端子二つ。B端子が一つ。
 入出力端子群。

 KRONOSの九つあるシンセサイザーエンジンの一つ、HD-1はワークステーション機のスタンダードなシンセサイザーエンジンなのですが、これまでのモデルチェンジ同様、オシレータ波形の数や精度が上がっている事はいうまでもありません。

 ただ、YAMAHA MOTIF XS6試奏機でも書いた事なのですが、なまじオシレータ波形の精度が上がるという事は、シンセサイザーのオシレータの1波形としてのフレキシビリティを逆に喪失してしまう事にもつながります。例えば私はバイオリンのソロや金管を、未だに鋸歯状波で作る事が多いのですが、それはバイオリンやブラスの音素片の完成度が高すぎるという事に起因しています。私のバイオリンや金管になってはくれない。多分KRONOSを手にしても鋸歯状波で作る事になると思います。

 ビオンボ堂のシンセに無い、HD-1のパラメータで気に入った事は、EGの各タイムにカーブを設定できる事です。0でリニア変化、1〜5は上に盛り上がる、6以上は逆に下に反り返る様なイメージです。要するにアナログシンセのEGの癖のような元からあるものにただ乗っかるのではなく、自分でその癖のありようを発想し作り出す事ができます。前者は誰がやっても同じ事ですが、後者には奏者やマニピュレータの創造性を活かす事ができます。

 私はフィルターやアンプの設定に関して、今まで同様今後も全てリニア変化を採りますが、ピッチEGはポルタメントやEG/ENVのカーブをつぶやく喜多郎KORG 800DVブラストーンリード等で触れたように、カーブを設定する事になると思います。

 残念ながらポルタメントのカーブは、タイムであれレイトであれリニアのみでした。これこそ自分で癖を発想し設定したいのですが…。

 AL-1は、ProphecyやZ1のシンセサイザーエンジンのスタンダードオシレータにあたる音源部です。HD-1同様、EGのカーブを設定できたり、アナログシーケンサーKORG SQ-10やアナログモデリングシンセKORG MS2000シリーズRADIASR3のモッドシーケンスのように、様々な変調のソースに使えるステップシーケンサーを備えています。

 さらにこのステップシーケンサーは各ステップにおいて、オルタネートモジュレーションを介してEGやLFO等をソースとして使う事ができます。可能性があまりにも広大過ぎて、流石の私も今のところ、モッドシーケンス程度の事しか思い浮かびません。

 ProphecyやZ1のスタンダード音源部のLFOには、フェイドタイムはあってもRoland JP-8000SH-32SH-201GAIA SH-01同様ディレイタイムが見当たらないのですが、AL-1には存在します。

 おそらく私がKRONOSを手にして最も多用するシンセサイザーエンジンは、このAL-1だと思います。

 MS-20EX、PolysixEXに関して、古山俊一さんの「シンセサイザーここがポイント」(音楽之友社刊)に載っていたKORG MS-20の音色設定図や、KORG OASYS EXi LAC-1 PolysixEX試奏機で触れた、「KORG SOUND MAKE UP」昭和58(1983)年2月号「ワンページデスマッチ」の姫神せんせいしょんの星吉昭さん自身による音色設定を入力してみました。

 「シンセサイザーここがポイント」のMS-20の音色設定は、昭和57(1982)年末から翌年春にかけて実機で試した事があり、姫神せんせいしょんの音色も実機及びOASYS EXi LAC-1 PolysixEXで試した事があります。MS-20の方は最近じっくり実機を触る機会が無いので分からないのですが、Polysixの方はOASYS EXi LAC-1 PolysixEX同様、実機よりも姫神せんせいしょんのレコードの音に近かった。
 なぜ実機よりもクローンの方が、結果的に1980年代初頭のレコードに入っている音に忠実なのかの理由を、これ以上信頼できるお立場に無い方をも含めた複数筋にお尋ねしたところ、その全てのお答えが、コンデンサーによるところであるとの事でした。「コンデンサーはナマものである」という表現を、教えてくださった全ての方が使われました。

 MS-20EX、PolysixEXともパラメータをタッチビューで指定しただけだと、バリュースライダーとテンキー(2桁や4桁ではなく1から10までの数字)による可変しかできないのですが、バリューの部分を指定するとテンキー(00.00〜10.00)やINC/DECボタン、ダイヤルによる微細なバリューの調整や入力ができます。またオルタネートモジュレーションを介する形で、ワークスステーション機のシンセサイザーエンジンの様なEGやLFO等のパラメータを、ソースとして使う事ができます。

 MS-20やPolysixの実機は各パラメータの変化のきめが粗く、ムラがあり、私にはとても使えた代物ではないのですが、ありがたい事にMS-20EX、PolysixEXは、その部分を継承していないと感じました。

 私にとって本物のMS-20やPolysixとは、実機ではなく、MS-20EX、PolysixEXの方です。
 TRITONにTRITON LeやTR、そしてM3にM50があるように、いずれKRONOSにもラグジュアリーエディションモデルが出て来るのだろうと思うのですが、案外そのモデルで、私がコルグのトップページに“KRONOS”なる告知が…等で夢想した、フロントパネルそのものがタッチビュー化されたワークステーション機が実現するかもしれません。しかしながら、私はむしろタッチビューではなく、TRITON Le/TRのマン/マシンインターフェイスに戻ってほしいのですけどね。


KORG KRONOS
http://www.korg.co.jp/Product/Synthesizer/KRONOS/

RH3鍵盤
(京都美山町で作られた高いクオリティの日本製鍵盤)
http://www.korg.co.jp/Product/DigitalPiano/RH3/
 平成21(2009)年冬に公開されたアニメーション映画「宇宙戦艦ヤマト復活篇」(「宇宙戦艦ヤマト復活篇」の音「宇宙戦艦ヤマト復活篇」の形参照)の再構成版が、ディレクターズカットとしてブルーレイ/DVDで発売、そして東京と大阪の劇場でレイトショー公開されます。

 先の公開時にカットされた要素が加わったり、ラストシーンの展開が違ったものになる様なのですが、私が大歓迎したいのは、効果音が、旧作群を担当された柏原満さんの手によるものに復されたという事です。「宇宙戦艦ヤマト復活篇」の音で、次作は柏原さんのものをと希求したのですが、こういう形で実現しました。

 既に予告編が公開されていてあの効果音も聴こえるのですが、昭和49(1974)年の第1作から使われていたとは思えないほど全く古めかしさを感じない、コンピュータグラフィクスに負けていない事が実感できました。「楽をしたら、しただけの音しかしない」は冨田勲さんのお言葉ですが、それは楽音だけでなく効果音も同じだと思います。

 ビオンボ堂のminimoogの修理が成って一つ分った事があります。ヤマトの主砲の射撃音の、弾道が放たれている「ブズズズズズ…」という個所、minimoogによる喜多郎効果音をつぶやくで触れた効果音と同じ方法で作られていると思います。もちろんヤマトの射撃音は、冒頭、生肉を拳で殴打した様な音等様々な音の素片が多重録音されて構成されているとは思うのですが…。
 「宇宙戦艦ヤマト復活篇ディレクターズカット」ブルーレイとDVDの発売は、平成24年3月23日。劇場でのレイトショー公開は1月28日から2月3日、東京がシネマート新宿、大阪がシネマート心斎橋。


宇宙戦艦ヤマト復活篇ディレクターズカット上映決定!
(ヤマトクルーより)
http://yamatocrew.jp/crew/info/111114

予告編(ヤマトクルーより)
http://yamatocrew.jp/crew/dc/pv02
# by manewyemong | 2012-01-12 15:51 | | Comments(0)