NEW POST

平成23年11月17日朝の佐太天神宮

 私が子供の頃からお参りに来ていた佐太天神宮(さたてんじんぐう)の、平成23年11月17日の朝です。

 佐太天神宮は大阪府守口市佐太中町7丁目にあります。そばを国道1号線が走り、そして淀川が流れています。地元では佐太天神と呼ばれる事が多く、私もそう言ってきました。

 このあたりは平安時代、菅原道真(すがわらのみちざね)の領地で、道真が太宰府への配流で淀川を舟で下って来たおり、ここに留って赦免の沙汰を待った事から佐太と呼ばれるようになった、という話を聞いた事があります。その後、道真の赦免は無く、太宰府で空しく最後を迎えた後、怨霊となり、そして学問の神様として信仰されるようになった顛末はご存知のとおりです。

a0060052_1222334.jpg
 
 国道1号線に面した一の鳥居。「佐太天神宮」の額が掲げられています。

a0060052_1225717.jpg
 
 この鳥居から拝殿まで、一丁半だそうです。

a0060052_1234470.jpg
 
 一の鳥居から二の鳥居、山門、そして拝殿へと続く参道。

 両脇の常夜灯、夜の灯火が本当に幻想的です。たしかこの夏は電力不足で灯されなかったのですが、今は灯されています。

 背後の国道1号線を渡り、淀川の堤防上からここを眺めると、この灯りの続く向こうに月が上がっていたりします。その度、私の脳裏で姫神の「砂山・十三夜」のあのバイオリンのフレーズが聴こえてきます。堤防上からこの神域と併せて十三夜の月を眺める事が、この時期の私の楽しみです。今年はかないませんでしたが…。

 私が子供の頃は向かって右手にある駐車場も森だったので、今以上に鬱蒼としていました。都会の真ん中なのに、田舎に来たような気分になれます。

 参道の途中、愛宕社、そして、

a0060052_1244362.jpg
 
 お稲荷さんと、二柱の末社があります。

a0060052_1252976.jpg
 
 お稲荷さんの鳥居には「天保十三年~」の文字がうがたれています。

a0060052_1261188.jpg
 
 山門。

 山門をくぐると、

a0060052_126442.jpg


a0060052_128561.jpg
 
 左手に手水舎(てみずや)。

a0060052_12213881.jpg
 
 江戸期の豪商、淀屋寄進の石井筒。

 撮影し忘れたのですが、この手水屋の向こうに、文楽(人形浄瑠璃)や歌舞伎の「菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)」の「佐太村の段」に登場する、白太夫(しろたゆう)を祀った摂社があります。

 神社をお参りするおり、手水を使わせていただく度に思うのですが、柄杓(ひしゃく)ひとすくいのお水で、なんであんなにさっぱりするのでしょうね。

a0060052_1285893.jpg
 
 拝殿。

a0060052_12102887.jpg


a0060052_12111726.jpg
 
 佐太天神宮に伝わる「天神縁起絵巻(てんじんえんぎえまき)」の、おそらくレプリカと思われる絵巻が、広げられて額に入った形で拝殿に飾られています。「天神縁起絵巻」が収められた箱には、室町時代の「文安三年」(1446年)と書かれているそうです。

a0060052_101221100.jpg
 
 「佐太天神宮 紙本著色天神縁起絵巻」図録。社務所で1,600円で頒布されています。

a0060052_12114697.jpg
 
 拝殿裏。

a0060052_12121593.jpg
 
 本殿裏。

a0060052_12124832.jpg
 
 天神さんらしく、神域には至る所に梅鉢紋があります。

a0060052_12133069.jpg
 
 佐太戎社。まず、拝殿前でお参りした後、裏へまわり、木槌を打って拝するのが正式なお参りの作法です。

a0060052_12142835.jpg
 
 えべっさん。炎天下も雨の日も雪の日もまことにご機嫌麗しく、恐悦至極に存じ奉りまする。

a0060052_121579.jpg
 
 臥牛(がぎゅう)さん。菅原道真には牛にまつわるエピソードが数多あり、管公を祭神とする天満宮では必ずその使者たる臥牛さんがいるそうです。片埜神社の臥牛さん(平成20年4月1日のアテルイの首塚参照)同様、鞍に梅鉢紋が描かれています。

a0060052_12154659.jpg
 
 鼻紋まで作り込まれています。

a0060052_12161475.jpg
 
 脇門。

 写真を撮り忘れたのですが、ここから外へ出ると、

a0060052_12174196.jpg
 
 来迎寺(らいこうじ)があります。このお寺に伝わる幽霊の足跡とその物語が、TBS系アニメ「まんが日本昔話」になった事があります。

 私が子供の頃、相撲の佐渡ヶ嶽部屋(さどがたけべや)の大阪での宿舎になっていて、春場所のおり、町でよく力士達を見ました。朝稽古を見学させていただいた事があり、琴若という力士の稽古姿に目を見張った記憶があります。

 全国的に知られた古刹や城郭、史跡等を訪ねるのも良いのですが、ふと自分の生活圏にあるものに改めて触れてみたくなりました。今後、身近な所での折々の祭事等、採り上げる事ができればと思っています。


おまけ。

 今回は居なかったのですが、いつも佐太天神をお参りするおり、神域で見かける猫殿。私の姿を見ると近くまで寄って来るのですが、

a0060052_12183133.jpg
 
 なぜか、

a0060052_1218591.jpg
 
 目を合わせてくれません。平成22(2010)年4月撮影。

[PR]
by manewyemong | 2011-11-18 12:28 | | Comments(0)

「あのシンセサイザー奏者が出しているあのシンセサイザー音はあのシンセサイザーで出してんのか!いっちょあのシンセサイザー買いにいくか!」よりも、「価値あるものを買うのではなく自分で価値を作れる人間は強い」(岡崎武志「女子の古本屋」より)でありたいと思います。


by manewyemong