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Roland JUNO-G試奏記

 implant4さんで、ワークステーションの廉価機、Roland JUNO-Gを試奏させていただきました。

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 この個体はとても中古機とは思えない美品で、システムを最新のRoland JUNO-G Version 2 Sampling Expansionにアップデートしてあります。

 Roland JUNO-GはThe NAMM Show 2006で、アナログモデリングシンセSH-201、ボーカル&アンサンブルキーボードVP-550とともに発表されました。実際に店頭に並び出したのは半年近く経った頃だったと記憶しています。

 ローランドから店頭価格が10万円を、そして本体重量が10kgを切る、所謂ワークステーション廉価機はこのJUNO-Gが初めてであり、製造が終わって久しい平成24(2012)年2月現在、後継機というべきモデルはありません。

 平成16(2004)年、簡便なシンセサイザーエンジンを備えたデジタルシンセRSシリーズの後継機として、JUNO-Dという名を冠したモデルが登場しました。

 JUNO-Gは続くデジタルJUNOシリーズの2番機です。後にJUNO-Dにはオシレータ波形を増装したJUNO-D Limited Editionが登場しました。

 JUNO-Gは、ワークステーション機Roland Fantom Xのリミテッドエディション機ともいうべきFantom Xaの仕様をほぼ踏襲して、同機を1年余という短命な存在にしたモデルともいえるかもしれません。

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 JUNO-GはJUNO-106よりもJUNO-6、JUNO-60の姿を受け継いでいると思います。

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 Fantom XFantom GV-SynthV-Synth GTといったローランドのシンセは液晶画面の左に演奏操作子、右に音色設定操作子を集約しているのですが、JUNO-D、JUNO-Gは右端にフィルターやENVに関する演奏操作子があります。

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 JUNO-D Limited Editionでその事に関する私なりの使い方を記しました。

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 リアパネル側。

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 USB端子があり、パソコンと接続してエディタ/ライブラリアンを使う事ができます。

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 アウトプットがステレオ2系統あり、61鍵をスプリット、たとえばアッパー側をmini KORG 700Sリード、ロワーをヒューマンボイスにして演奏する場合でも、各々をステレオ出力し個別にフットボリュームを介在させる事ができます。廉価ワークステーションの現行機の場合、いずれもステレオ1系統のみです。

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 鍵盤。JUNO-Dと同じく、若干白/黒鍵とも短いと思われます。感触はRS-70やFantom Xaよりも格段に良くなっています。他社の廉価ワークステーション現行機よりも、弾きやすいと思います。

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 フロントパネル全景。

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 ベンダーレバー。周囲にアサイナブルボタンやスライダーはありません。

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 液晶画面左側の演奏操作子は、Dビームコントローラーとオクターブ/アップダウンやアルペジエータ、コードメモリー。

 コードメモリーはFantom X、G同様、ベロシティで構成音の各要素の発声のタイミングをコントロールできたりします。様々な表現が発想できると思います。

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 液晶画面。黄色のバックライト。1ページを表示しきれるものではなく、スクロールさせなければならないのですが、

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 文字は大きく表示され、視認しやすいと思います。四つのトーンのパラメーターを画面1ページに表示できるといったローランドデジタルシンセの特性を、廉価機であるにも関わらず継承しています。

 画面はオシレータ波形を700 Triangle(mini KORG 700の三角波)にした状態です。残念ながら他のローランドシンセ同様、波形のリスト表示はできません。

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 ダイヤルとINC/DEC、カーソルボタン。テンキーは無く、パラメーターの入力はこれらを使って行います。

 オシレータ波形が少ない(Fantom Xaと同じ)事や鍵盤がアフタータッチを使えない(もちろん他機からの受信はできます)事を除けば、シンセサイザーエンジン部分のパラメーター構成はFantom Xと同じです。

 KORG OASYS以外のコルグのワークステーション機が、TRITON ExtremeでさえEGに関してタイムの弧の描き方を設定できない時代に、JUNO-Gではそれが可能でした。もちろん現行機KORG M50はOASYS同様、EGの各タイム個別にカーブの形を設定できるまでになっています。

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 廉価ワークステーション機はこれまで、KORG TRITON Leとその後継機TR、M50、YAMAHA MO6等が登場しているのですが、私は今日に至るもこのRoland JUNO-Gを最も気に入っています。


Roland JUNO-G
http://www.roland.co.jp/products/juno-g/

Roland Fantom Xa
http://www.roland.co.jp/products/mi/Fantom-Xa.html

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by manewyemong | 2012-02-24 15:35 | シンセワールド | Comments(0)

「あのシンセサイザー奏者が出しているあのシンセサイザー音はあのシンセサイザーで出してんのか!いっちょあのシンセサイザー買いにいくか!」よりも、「価値あるものを買うのではなく自分で価値を作れる人間は強い」(岡崎武志「女子の古本屋」より)でありたいと思います。


by manewyemong