NEW POST

micro KORG試奏記

 implant4さんで、micro KORGを試奏させていただきました。新品としか思えないほどきれいな個体でした。既にimplant4さんのサイトの在庫リストにアップされています。

a0060052_1333812.jpg
 
 アナログモデリングシンセサイザーmicro KORG(マイクロコルグ)は、平成14(2002)年秋、世に出ました。今秋、満10歳になるのですが、現行機です。

 同じ年の初め、コルグはワークステーション機KORG TRITON STUDIOを出しました。シャンパンゴールドの筐体やハードディスク搭載、同社から出ているTRITON向けオプションボードEXBシリーズを全て装着できるといった、上級感のあるモデルでした。

a0060052_1333885.jpg
 
 そのTRITON STUDIOとはあまりにも違う、小さな、そして愛嬌のある姿のmicro KORGに、別の意味でインパクトを感じました。ただ、その姿や操作子の感触に安物臭さが無く、物として存在感、楽器としての安定感を十二分に感じました。

 単純に仕様という点で見比べると、他のコルグアナログモデリングシンセに劣っているのですが、筐体や操作子がしっかり作られているという点に於いてこのmicro KORGは、同社の先輩機、後発機を完全に凌駕していると思います。

a0060052_1343469.jpg
 
 フロントパネル全景。

a0060052_1345868.jpg
 
 アルペジエータのオン/オフ、オクターブボタン。

 アルペジエータにはアップ、ダウン、オルタネート1(「ドレミ」を押すとRoland SH-101のように「ドレミレドレミ…」と繰り返す)、オルタネート2(KORG Mono/Polyのように「ドレミミレドドレミミレド…」と繰り返す)、ランダム、トリガーがあります。

 Roland JUPITER-4やJUPITER-8、あるいは今日のワークステーション機のアルペジエータのように、アップやダウンモード時に押鍵した順番が反映される事は無いのですが、ランダムがあるので、喜多郎さんがJUPITER-4で出しているフライングジュピターのうち、ランダムモードは再現できます。

 オクターブボタンは押す回数、つまり深度毎に色が変わります。鍵盤を押さえたままオクターブボタンを押した場合、1オクターブポルタメントがかかるか否かを試すのを忘れました。

a0060052_1345275.jpg
 
 プログラムの呼び出しは、プログラムセレクトを回し、各カテゴリー毎の1~8のボタンを選択します。どちらの操作子も形状、感触とも申し分がありません。

 プログラムセレクトに音楽のジャンルが表記されているのは、これらの音楽に全く興味が無く、そしてシンセサイザーの音色を1から作る私にとって、後々大変邪魔なのですが、KORG R3microKORG XLに継承されています。

a0060052_135521.jpg
 
 音色設定及び演奏操作子群。

 音色設定は、

a0060052_1314912.jpg
 
 縦に並んだ二つのエディットセレクトでページを選び、

a0060052_1363850.jpg
 
 横に並んだ五つのつまみで、各パラメーターを設定します。

 残念ながらmicroKORG XLとは違い、プログラム毎に役目を割り振って保存しておくことはできません。各つまみの上に書かれている役割が当てられています。

 これらつまみの形状や回した感触もふくめて、1970年代~1990年代初頭まで我が家にあった今は亡きテクニクスのステレオコンポや、ラジカセの操作子を思い起こしてしまいます。

a0060052_137413.jpg
 
 KORG ELECTRIBEシリーズやアナログモデリングシンセでおなじみのオリジナルバリューランプ。先に保存された値と今動かしているつまみ位置が合致した場合、点灯します。つまみ位置とLEDのバリュー両方を視認できます。

a0060052_137292.jpg
 
 フロントパネルの「micro KORG」のロゴ。「micro」と「KORG」の間に微妙なブランクがあります。これがmicroKORG XLの場合は、くっついています。

a0060052_1375546.jpg
 
 micro KORGの外観上の特徴の一つでもあるミニ鍵盤。同じタイプの鍵盤はDTMキーボードmicroKONTROLに継承されました。

a0060052_1381959.jpg
 
 二つのホイール。私はヤマハよりもコルグのホイールの方が操作しやすいです。ただ、ジョイスティックやベンダーレバーと違い、私は何十年練習しても思うように上達しないのですが…。

a0060052_1384190.jpg
 
 ローズウッドの化粧板。micro KORGがかくも安価な製品であるにもかかわらず、低コスト感がほとんど感じられない理由は、操作子群の形状や感触の良さと併せて、この化粧板ではないでしょうか。

a0060052_139585.jpg
 
 グースネック型ボコーダーマイク。micro KORG新発売時期のDOS/Vパソコンに、似たようなマイクが添付されていた記憶があります。私としては、できればKORG DVP-1RADIASのような、ヘッドセットマイクの方が良かったのですけど…。

a0060052_1392619.jpg
 
 リアパネル。

a0060052_1394822.jpg
 
 「KORG」のロゴ、MIDI端子群。micro KORGのリアパネルは意外に広いので、ロゴは大きく、またMIDIはIN、OUTに加え、THRUもあります。

a0060052_13101910.jpg
 
 音声入力、出力端子。フットスイッチやエクスプレッションペダルの端子はありません。

 micro KORGのシンセサイザーエンジン部分は、モッドシーケンスが無い事をのぞいてMS2000シリーズと同じなので、KORG MS2000B導入記(1)KORG MS2000B導入記(2)を参照いただければと思います。

 ただ、MS2000シリーズとmicro KORGで出音に微妙な違いがあり、同じ音色を作った場合、私には後者の方が良いように聴こえます。音の出口の所、つまり音声出力の部品など、物理的な部分に何か秘密があるのかもしれません。

a0060052_13104849.jpg
 
 発売以来10年が経とうとしているモデルであるにもかかわらず、今回初めてmicro KORGを少々念入りに試奏する事ができました。

a0060052_13104368.jpg
 
 今のところ、おそらく私は70億の人類で、最も後にmicro KORGが好きになった人間だと思います。こういうシンセサイザーが一つぐらい、これからも連綿と作り続けられればなと思います。

 micro KORG-BKBKを見せていただきましたmicro KORG GD及びKORG KROME-61のカラーバリエーション機が出ますmicroKORG Sが出ますmicro KORG GDを見ましたmicro KORG PTが発表されましたに続きます。


micro KORG
http://www.korg.com/jp/products/synthesizers/microkorg/

[PR]
by manewyemong | 2012-07-20 13:12 | シンセワールド | Comments(0)

「あのシンセサイザー奏者が出しているあのシンセサイザー音はあのシンセサイザーで出してんのか!いっちょあのシンセサイザー買いにいくか!」よりも、「価値あるものを買うのではなく自分で価値を作れる人間は強い」(岡崎武志「女子の古本屋」より)でありたいと思います。


by manewyemong