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特別陳列「酒と食のうつわ -杯のなかの小さな世界-」を観ました

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 平成25(2013)年1月10日から2月11日まで、大阪市立美術館で催されている特別陳列「酒と食のうつわ -杯のなかの小さな世界-」を観て来ました。

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 朱漆と黄金の目に眩い色彩感と精緻を極めた蒔絵の技術、そして大自然や季節感、年中行事、縁起物、名所のモチーフ等々、手で持つ程度の空間にデコラティブジャパン(絢爛なる日本)感があふれています。

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 「特別陳列」とあるように、今回は全て大阪市立美術館蔵のものです。蒔絵朱漆杯に関して、大阪市立美術館のコレクションの数は国内屈指だそうです。

 今回は江戸時代のものを中心に、室町から桃山時代、明治期のものが展示されています。枯れた感じのする鎌倉期が終わり、室町、桃山、江戸、明治は、日本文化のデコラティブジャパン感の爛熟期に符合します。

 猿が川で舟遊びをしている様子が描かれた「猿猴舟遊び蒔絵杯」を観ていて気付いた事があります。描かれている猿が尾の短いニホンザルだという事です。日本画には日本の猿を描いているつもりながら尾が長かったり、京都国立博物館没後400年特別展覧会「長谷川等伯」に展示された「古木猿猴図(こぼくえんこうず)」のようなシロテテナガザル(南宋の画家、牧谿:もっけいの「観音・猿鶴図」のモチーフを採った?)だったりしました。「猿猴舟遊び蒔絵杯」の作者は、あるいは生きたニホンザルを観察してモチーフとして採ったのかもしれません。

 今回この特別陳列で予期しなかった参考出品物がありました。「大絵巻展」片野のキジ特別展「百獣の楽園 美術にすむ動物たち」を観ましたで触れた「十二類合戦絵巻」の、江戸時代に作られた模写絵巻です。

 かつては個人蔵と紹介されていたのですが、現在は大阪市立美術館の所蔵となっています。十二支達が鹿を歓待する場面の器類を観賞の参考に、という事のようです。

 図録を買い損ねたこともあり、2月11日までの会期中、もう一度観に行くかもしれません。


大阪市立美術館特別陳列「酒と食のうつわ -杯のなかの小さな世界-」
http://www.osaka-art-museum.jp/
special/250110_tokutinsaketoshoku.htm

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by manewyemong | 2013-01-18 17:11 | | Comments(0)

「あのシンセサイザー奏者が出しているあのシンセサイザー音はあのシンセサイザーで出してんのか!いっちょあのシンセサイザー買いにいくか!」よりも、「価値あるものを買うのではなく自分で価値を作れる人間は強い」(岡崎武志「女子の古本屋」より)でありたいと思います。


by manewyemong