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KORG KROME-73試奏記

 implant4さんで、ワークステーション廉価機KORG KROMEの73鍵機、KROME-73を試奏させていただきました。既に在庫リストにアップされています。まだ発売されて間がないモデルとはいえ、すこぶる美品でした。

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 KORG KROMEに関して、KORG KROMEが出ますKORG KROME-61試奏記(1)KORG KROME-61試奏記(2)で触れています。これらと記述が重複、あるいはその後の見解の変化がある事をご理解の上、本稿と併せてご覧いただければと思います。

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 フロントパネル。

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 四つのアサイナブルつまみ。

 大きさはこれまでのコルグのワークステーション廉価機と変わらないと思うのですが、まるで涙滴を柱状化したようなデザインで、今、どこを指しているかを眼からも手指からも把握しやすくなっています。

 また、つまみを回す行為に、ムラを与えない、あるいは逆に緩急をつけるといった事が、同じサイズのただの円柱型より丁寧にできると思います。

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 KORG TRITON Leとその後継機TR同様バリュースライダーは無く、DEC/INCボタンはタッチビューの右側にはあります。マスター及びトータルエフェクト、アルペジエータやドラムトラックのオン/オフボタンがあります。

 マスター及びトータルエフェクトのボタンの状態は、音色プログラムを変えても継承され続けます。

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 タッチビュー。カラー表示です。

 左横のアサイナブルボタンを動かすと、変更されたパラメーターが一時的に表示されます。砂時計はその表示が消えるまでの残り時間を示します。この画像はアサイナブルつまみ4が操作された事を現しています。

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 エディットモードに入り、各パラメーターを2回突く(ダブルクリック)と、タッチビュー上にテンキーが現れます。バリューを入力しエンターボタンを押すと設定に反映されます。

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 また、パラメーターを押しっぱなしにするとスライダーか、

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 ダイヤルが表示されます。

 これらを以て各パラメーターを入力する事もできます。これらタッチビュー上に現れる入力操作子群をエディットパッドといいます。エディットパッドはグローバルモード内で、出て来ないように設定する事もできます。

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 タッチビューの右側に集約された音色設定操作子群。

 KORG KROME-61試奏記(1)でも書きましたが、ダイヤル、各種専用ボタン、テンキーの位置関係が絶妙です。小さいなりにデザインが一考されている事や剛性がある事等、ボタンの出来も素晴らしいと思います。

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 コンビネーション/プログラム/シーケンサーのモード選択ボタンが縦に並んでいる事や、バンクボタンが横1列ではなく2段に並んでいる事も、ちょっとした事ですが操作性を高めていると思います。

 私はマン/マシンインターフェイスに関して、シンセサイザーの歴史上、TRITON Le、TRが最も秀逸だと思ってきましたが、今はKROMEです。

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 ジョイスティック及び二つのアサイナブルボタン。

 ジョイスティックの形状やライトアップはM3を継承しています。アサイナブルボタンは上級機の場合と違い、KORG TRITON Le、TR、M50同様、他の部位のボタンと同じものが使われています。

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 鍵盤。

 KORG KROME-61試奏記(1)で、


 M50-61というよりM3/KRONOS 61に近いと思います。これも私にとって大いなる朗報です。

 (略)

 コルグのサイトの仕様のページでは、当初、M3/KRONOS 61と同じナチュラルタッチセミウェイテッド鍵盤となっていたのですが、後にナチュラルタッチ鍵盤と改められました。FEATURESページでは今も「セミウェイテッドのナチュラルタッチ鍵盤」となっています。私はこちらが正しいと思うのですが…


としたのですが、今回試奏してみて、前述の見解は誤りで、コルグのサイトの記述通りM50-61/73の方の鍵盤を継承していると思いました。

 4年間店頭にあったシンセの鍵盤と、発売前日に設置された鍵盤では違和感があるのは当然であり、そこを類推するべきでした。ただ、私が楽器フェスティバル2008初めてM50-61を試奏した時、鍵盤にKROME-61/73のような剛性は感じませんでした。

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 リアパネル側。

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 「KORG」のロゴの「R」の真ん中が光っています。KingKORGと違い、演奏による輝度の変化はありません。

 KORG RADIASM3のデザインが、奏者側の視点は感じても、リアパネル側、つまり公演等で演奏を聴く側のそれを感じなかったのですが、直接奏者からは見えないこの「R」の灯りは、いわば聴く側の為の意匠であり、KROMEの設計者が聴く側の視点を意識した事を示すものだと思います。

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 USB B端子、外部記憶メディアSDカードのドライブ。

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 MIDI OUT/IN、ペダル端子、ステレオ1系統の音声出力端子。

 ペダルはダンパー、フットスイッチ、エクスプレッションペダルが使えます。この価格帯のモデルは、フットスイッチかエクスプレッションペダルかを選ばなければならないものが多くなってきています。

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 KORG KROMEはワークステーション機として、至極堅実な姿をしていると思います。

 演奏時、手指は鍵盤でなければジョイスティックかアサイナブルボタンにかかっている事が多い身には、フロントパネル上にアサイナブルスライダー/つまみがいたずらに多くある事によるごちゃごちゃ感は、それが単にシンセサイザーの操作子としてだけでなく、DAWのコントロールサーフェスとして使う為であっても、かえってそれらに触れようという気を阻害されてしまいます。

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 その点、KORG KROMEは、かつてのM1やTシリーズ、01/W、TRINITYの頃のコルグワークステーション機に立ち返ってくれたかのような姿だと思います。

 KORG KROMEのデザインやマン/マシンインターフェイス、仕様に関して、あまりにも我が意を得たりな出来なので、なるべく人が要らなくなった物を使って生きていくという意を曲げて、できれば新品を手にしたいと思っています。

 micro KORG GD及びKORG KROME-61のカラーバリエーション機が出ますKORG KROME PT、MS-20 mini WMが出ますへ続きます。


KORG KROME

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by manewyemong | 2013-04-12 16:20 | シンセワールド | Comments(0)

「あのシンセサイザー奏者が出しているあのシンセサイザー音はあのシンセサイザーで出してんのか!いっちょあのシンセサイザー買いにいくか!」よりも、「価値あるものを買うのではなく自分で価値を作れる人間は強い」(岡崎武志「女子の古本屋」より)でありたいと思います。


by manewyemong