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KORG KROSS-88試奏記

 implant4さんで、KORG KROSSの88鍵機、KROSS-88を試奏させていただきました。まだ発売1年ほどという事もあり状態は悪くなく、フロントパネルの保護シートも剥がされていません。早ければ次回の同店在庫リスト更新時にアップされると思います。

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 ワークステーションの廉価機、KORG KROSSは、平成25(2013)年7月14日に発売されました。

 その後、ショッキングピンクの筐体を持つKROSS-88は既に製造を終了し、BKカラーのKROSS-88 BKが現行機です。未だ一部楽器店さんにおいて、KROSS-88の新品機を購入する事は可能のようです。

 KROSSに関して、KORG KROSS試奏記(1)KORG KROSS試奏記(2)KORG KROSS-61試奏記で取り上げています。

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 KROSS-61と違い、KROSS-88の基本的なフォルムは、KORG KROMEを継承していると思います。

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 リアパネル側。

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 ショッキングピンク地に白く書かれた「KROSS」「MUSIC WORKSTETION」「KORG」のロゴ。

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 KROME、KingKORGに続いて、「R」の中が光ります。

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 KROSSの外部記憶メディアSDカードのドライブとUSB端子。

 音色やシーケンスデータを記録するだけでなく、オーディオ信号を多重録音する事もできます。

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 各種端子群。

 足周りは、ダンパー、フットスイッチ、エクスプレッションペダルに対応しています。また、KROMEにはありませんが、音声入力端子もあり、ボコーダーの人声を入れるといった事ができます。

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 ホイール及びアサイナブルボタン。

 二つのボタンは単なるオクターブアップ/ダウンではなく、オルタネートモジュレーションのソースとして様々に使えます。こうでないと“表現行為”ができません。

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 鍵盤。

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 私は上級機が採っているRH3(KORG M3 XP-88試奏記参照)よりもこのNH鍵盤の方が、シンセサイザーの鍵盤として弾きやすいと思っています。静粛性にも優れています。

 黒鍵につや消し効果はかけられていません。

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 フロントパネル側。

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 電池ボックスのカバー。KROSSは電池で駆動させる事ができます。

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 コンビネーションやプログラムを呼び出す為の操作子群。

 カテゴリーダイヤルを動かすとそのカテゴリー下の音色のリストが表示され、セレクトダイヤルで音色を指定します。

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 各モードの選択ボタン。自照式で上級機のKORG KRONOSよりも押しやすい形状です。また、M3の様な脆弱感もありません。

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 パラメーター選択及び入力操作子群。

 これまでDEC(ディクリーメント)/INC(インクリメント)ボタンとダイヤルが負ってきた操作を、このバリューダイヤル一つで行うのですが、はっきり言って上級機のダイヤルよりも追従性に優れています。

 複数指でつまむ形でも、指一本を乗せる形でも扱う事を念頭に置いた形状なので、バリューを微妙にも大きくにも変更しやすい。同じ役目をKingKORGのバリューダイヤルも負っているのですが、こちらは形状が完全につまみであり、指を乗せて大きくといった使い方に関して、KROSSに分があると思います。

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 内蔵MIDIシーケンサー、アルペジエータ、左端の四つのボタンが映っていないのですがステップシーケンサーの操作子群。

 1~16のボタンは、フェイバリット機能の操作子でもあります。

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 フロントパネル右端に控えめに記された「KORG」「KROSS」「MUSIC WORKSTETION」のロゴ。このワークステーション機とは違いますね。

 今回の試奏で、さほど深く音色エディットをしなかったのですが、オシレータ波形のリストを開けてみました。

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 もちろんKROSSにも、私がコルグワークステーション機で喜多郎mini KORG 700Sリードをシミュレーションする時に使うPulse-33%がありました。

 KROSSのオシレータ波形には、KROMEには入っていないものもあります。例えば、KORG M1以来継承している本物のチューブラーベルのサンプル以外に、

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 VPM Tubularというのがあって、厳かな鐘の音に使えます。

 画面左端の上下を示す矢印マークは、画面1ページに表示しきれない、スクロールの必要性を示しています。この画面はリストの表示なのでスクロールの必要性は当然なのですが、KORG TRITON Le/TRと違い、

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 KROSSには一部パラメーターページ、例えばこのフィルターのモジュレーションやEGに関する所で若干のスクロールの必要がある場合があり、矢印マークを示しています。


 
 また、例えば画面上の右端にあるポインタを、さらに右カーソルボタンを押す事によって反対側の左端にワープさせる事はできません。その場に留まっています。

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 KORG OASYS以来、進化したオルタネートモジュレーション周りと並んで、私がコルグワークステーション機のパラメーターで最もありがたいと思っているものの一つ、EGの各タイム個別にカーブを設定する機能も、継承しています。

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 0(リニア変化)~10までの11のパターンを設定できます。

 エンターボタンを押すとカーブのパターンのリスト表示がされるわけではなく、パラメーターの枠の左外に選択肢の存在を示すマークが出ます。

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 KORG KROSSの仕様を見た時、KROSS-61の4.3kgよりも、むしろKROSS-88の12.4kgという重量に驚かされました。

 今回、試奏の最後にKROSS-88を持ち上げさせていただいたのですが、拍子抜けするほど軽い。キャスター付きのソフトケースを併用すれば、持ち上げなければならない76/73鍵機よりも、むしろ運びやすいかもしれません。

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 KORG KROSSは、おそらく開発スタート時から、予め前提条件という名の様々な枷(かせ)や軛(くびき)を架けられたモデルだと思うのですが、その完成度は群を抜いていると思います。

 KORG KROSS-61試奏記に続きます。


平成27(2015)年1月29日追記。

 平成27年2月22日、KORG KROSS-88の限定プラチナムカラーモデル、KROSS-88 PTが発表されました。1月28日発売。


KORG KROSS
http://www.korg.com/jp/products/synthesizers/kross/

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by manewyemong | 2014-07-08 12:44 | シンセワールド | Comments(0)

シンセサイザー、デコラティブジャパン(絢爛な日本)文化、絵巻、屏風、浮世絵、都市散歩、神社が好きです。鈴木春信の春画「風流艶色真似ゑもん」にちなみました。


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