NEW POST

KORG CLIPHITが出ます(試奏記付記)

 平成26(2014)年9月4日発表されたコルグ新製品のうち、私が興味を憶えたのは、KORG CLIPHITです。

a0060052_1751599.jpg
 
 クリップドラムキットKORG CLIPHITは、見ただけではこれが一体何なのか分からない、不思議な姿をしています。

 コルグのCLIPHITのサイトの画像を見た瞬間、この白い筐体にいたずら描きをしてみたい欲求が、私の中で湧いてきました。仮に筐体がホワイトボードみたいに書いたり消したりできる材質だと、面白かったかもしれません。 

 ちなみに、SEQUENTIAL CIRCUITS PRO-8というアナログポリシンセは、たしかフロントパネルにマジックで音色名等を書き込む事ができました。

 CLIPHITには、KORG WAVEDRUM Miniに付いていた様なセンサークリップが三つ、そして足踏み操作用のトグルタイプのフットスイッチKORG PS-3が一つ付属していて、これらを介してトリガーを感知し、CLIPHITの内蔵音源を鳴らします。

 さらにオプションのPS-3を加える事で、センサークリップ3パート、フットスイッチ2パートの音色を鳴らす事ができます。

 コルグのCLIPHITのサイトの画像や動画にあるとおり、本来音が出ない練習用のパッド群にセンサークリップをかませて叩く、水を入れたペットボトルを振る、といった様々な使い方が考えられます。

 また、CLIPHIT本体を手で叩く事で、センサークリップ2番に割り振られた音源を鳴らす事もできます。CLIPHIT本体を、WAVEDRUM Miniのパッドの様なものと見なす事もできると思います。この場合、センサークリップ2が接続されていない事が前提です。

 三つのセンサークリップ及び一つのフットスイッチの接続端子やレベルダイヤルには、各々色が充てられていて、どれがどれに対応しているのか分かりやすくなっています。

 音色はドラムセットのような組み合わせのドラムキットとという単位で、スタンダード1/2/3、ロック1/2/3、ポップ1/2/3、パーカッション、効果音の11組が入っています。スネアやタムタム等のドラムセット系以外に、ラテンパーカッション、タンバリン、ハンドクラップ、犬の鳴き声まで用意されています。

 WAVEDRUM Mini同様、本体にスピーカーがあります。CLIPHITには音声出力端子が無く、ミキサーやMTR等へ音を持って来る場合、ヘッドフォン端子からという事になります。

 電源はオプションのACアダプター(別売)と乾電池を使う事ができます。

 今回のCLIPHITは、ドラムセット等ポピュラー音楽向けの用途を企図したと思うのですが、今後、筐体の色を木魚風にし、仏具や和楽器の音を載せる(川田太鼓工房 WAVEDRUM Mini 和太鼓という先例があります)とか、カラーリングや音色をアフリカ感で統一したモデル、といったバリエーションが派生してくれればと思っています。

 1980年代初頭のコルグサウンドメイクアップ誌なら、このCLIPHITの紹介記事の翌号あたりのDo It Yourselfコーナーで、カッターやハサミ等小中学校の図画工作の授業で使うような道具を用いた、「身近な材料を使ってCLIPHITに使えるドラムトレーニングパッドを作ろう」なんて記事が載ったかもしれません。

 リズムボックスやDJツールの正確無比なリズムや、キーボードラムのわざとらしさが鼻について仕方がない私には、KORG CLIPHITのこのマンマシンインターフェイスは、単に練習や余興ではなく、音楽そのものに使ってみたい素晴らしい出来だと思います。もう少し本格的な仕様の上級機の登場も希望したいと思います。

 KORG CLIPHIT、今月中旬発売予定。もう間もなくです。文化祭や忘年会シーズンに充分間に合います。


平成26(2014)年9月16日追記。

 9月13日発売のKORG CLIPHITを試奏しました。店頭価格は税別10,000円でした。

 私が試奏させていただいたお店のKORG CLIPHITの展示の形は、三つのセンサークリップをパールやヤマハのドラムトレーニングパッドにかませ、付属のフットスイッチKORG PS-3を手で押す高さに置き、そばに木製のドラムスティック二本が用意されていました。

 音は本体のスピーカーから出していました。楽器店店頭の騒々しい環境の中でも、充分に音が聴こえていました。

 KORG WAVEDRUM Mini以外のWAVEDRUMシリーズ(KORG WAVEDRUMの店頭展示機に触れましたKORG WAVEDRUM ORIENTAL試奏記 参照)の表現力には及びませんが、ロール打ちの場合も含めて、思ったよりも反応は良かったです。

 ただし、今回PS-3を試すのを忘れた為、PS-3の演奏感や割り振られた音色(ドラムキットがスタンダード、ロック、ポップの場合、おそらくバスドラムの音)はチェックできませんでした。

 音はKORG WAVEDRUM Miniから持って来たもののような気がしました。安価なドラムトレーニングパッド(ヤマハのものはたしかスタンドも含めて4,000円を切っていた)や段ボール箱、ペットボトル等から、この生々しいドラムセット/パーカッションの音が出てくるのは、たいへん愉快だなと思いました。

 上の「KORG CLIPHITが出ます」本文で、

単に練習や余興ではなく、音楽そのものに使ってみたい

としたのですが、

リズムボックスやDJツールの正確無比なリズムや、キーボードラムのわざとらしさが鼻について仕方がない

私にとって、KORG CLIPHITは安価でたいへん有効な打楽器だと思いました。

 センサークリップに何を挟むかを、トリガーパッドとしてだけでなく、ビジュアルや演出も含めて一考すれば、ドラム演奏や音楽の枠からはみ出た様々な用途が考えられると思います。


平成26年11月12日追記。

 11日朝のフジテレビ系「めざましテレビ」の「MORE SEVEN」で、明和電気Mr.ノッキーとともにKORG CLIPHITが紹介されていました。フジテレビ軽部真一アナウンサーにセンサークリップが取り付けられ、女子アナの方々がスティックで叩いていました。

a0060052_1781295.jpg


KORG CLIPHIT
http://www.korg.com/jp/products/drums/cliphit/

コルグ/VOX新製品発表のお知らせ(平成26年9月4日分)
http://www.korg.com/jp/news/2014/0904/

[PR]
by manewyemong | 2014-09-04 12:55 | シンセワールド | Comments(0)

「あのシンセサイザー奏者が出しているあのシンセサイザー音はあのシンセサイザーで出してんのか!いっちょあのシンセサイザー買いにいくか!」よりも、「価値あるものを買うのではなく自分で価値を作れる人間は強い」(岡崎武志「女子の古本屋」より)でありたいと思います。


by manewyemong