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Roland FA06、FA08試奏記(1)

 ワークステーション機、Roland FA06、FA08を試奏してきました。

 FA06、FA08の発売日は、明日平成26(2014)年2月15日なのですが、大阪市内の楽器店に、既に店頭展示している所がありました。

 15分程の慌ただしい中での試奏であり、事実誤認の可能性をお含みください。

 このRoland FA06、FA08試奏記(1)で、主に奏者やマニピュレータとの接点の部分を、次のRoland FA06、FA08試奏記(2)で、シンセサイザーエンジン部分について記したいと思います。

 なお、シンセサイザーの名称及びメーカー社号に関して、基本的に大文字/小文字の使い分けや、ハイフン、ブランクの有無等を、実機のフロントパネルやリアパネルでの表記に依りたいと考えています。したがって、このブログでのRoland FA06、FA08の名称表記は、「FA-06」「FA-08」ではなく、「FA06」「FA08」とします。

 Roland FA06、FA08が出ますで、

フロントパネル上の「06」「08」のロゴ、アサイナブルつまみの縁(ふち)、ダイヤルの出っ張り、サンプラーパッド、ベンダーレバーの基部が、赤く光る様になっています。

としたのですが、実際はサンプラーパッド以外は赤い蛍光塗料でした。ランプが灯(とも)るのではありません。 

 鍵盤は、FA06は近くに設置されていた複合キーボード(懐かしい呼称です)Roland VR-09と同じものと思われます。鍵盤を押し下げて底に付く時、「コツッ」と当たる感触が伝わってきます。この部分は、ローランドの廉価機の鍵盤の剛性と一体化した部分なのかもしれませんが、それ故、静粛性という点に於いては、若干辛口の見方をせざるをえません。

 FA08はデジタルピアノRoland RD-300NXと同じアイボリーフィールG鍵盤で、白鍵が完全なツルツルではなく、表面に微小なシワの様なものがあります。また、特に弱く弾くと抵抗感が伝わってくるのですが、これがエスケープメント機構という事なのかもしれません。

 筐体そのものも、FA06はVR-09が、FA08はRD-300NXがベースになっていると思われます。形状はもとより寸法も両機は近いと思われるからです。

 コルグがKORG TRINITYから、そしてローランドはRoland V-Synth GTからあるアサイナブルボタンが二つ、ベンダーレバーの側にあります。マトリックスコントロールのソースとして、様々な用法が考えられます。

 ベンダーレバーは形状や感触はこれまでのモデルと変わらないと思うのですが、これにも赤い蛍光塗料が施されています。

 フロントパネルの左寄りに、赤い蛍光色で縁取られたサウンドモディファイというつまみが、六つ並んでいます。奏者やマニピュレータが任意の機能を割り振る事ができ、また、フィルターのカットオフフリケンシーやレゾナンス、ENV、イコライザー、エフェクターのコントロールをセレクトボタンで選ぶ事もできます。

 液晶画面はカラー表示。メニューボタンを押すと、各種リスト表示やエディットモードへの選択肢が出て来ます。フルエディット、つまりローランドのいうプロエディットへ向かうには、メニューのトーンエディットを選び、さらに画面下部に示されたプロエディット表示の直下のボタンを押します。

 ダイヤルはRoland V-Synth GT、Fantom Gのものを継承しているのですが、周りをカーソルボタンが囲むのではなく、右下へ離れています。ダイヤル、DEC(ディクリーメント)/INC(インクリメント)ボタン、カーソルボタンの位置関係は、これまでのローランドのものとは異なっていて、気に入りました。右手人差し指で大雑把にバリューを入れ、中指と薬指でDEC/INCボタンによる増減といった事を、あまり手を動かさずに行う事ができます。

 ダイヤルの感触は、先に挙げた上級機群と変わらない、心地良い感触でした。意地の悪いまわし方をしても、バリューがきちんと追従してくれました。

 アルペジエータ、コードメモリー、内蔵MIDIシーケンサーの操作子は、FA06、FA08ではフロントパネルの右側へ移っています。いずれも今回も全くエディットはしなかったのですが、ベロシティで構成音の発声のタイミングをずらしてくれる、コードメモリーの諸機能は継承されています。

 Roland Fantom X、Fantom Gでいうダイナミックパッド、FA06、FA08のサンプラーパッドは、これらの機材の機能やルックスを特徴づけている要素であり、今回のFA06、FA08のものも自照型で、通常、赤く光ります。

 サンプラーパッドの材質そのものは、ダイナミックパッドと同じものの様な気がするのですが、押した感触に低コスト感があるのと、仕上げが単純にスパッと四角く切った姿をしています。ダイナミックパッドは四隅にやや丸みを持たせていた様な記憶があります。

 ちなみに私が好きだったのは、Roland Fantom Xaのものです。感触の剛性とランプの輝度がやや強いところが気に入っていました。

 期待はしていたのですがありがたい事に、FA06、FA08のサンプラーパッドはダイナミックパッド同様、パッドユーティリティボタンを押してニューメリックを選ぶ事で、テンキーとして使えます。これまで同様「10」のパッドが「0」で、ニューメリックモードになると「1」~「10」までのパッドに緑色のランプが灯ります。「1」~「10」パッドが打たれると「ROLL」及び「HOLD」が点滅します。ROLLはキャンセル、HOLDがエンターです。もちろん、シンセサイザーエンジンの各パラメーターの入力に使えます。

 時間的インターバルが空いたとはいえ、ワークステーション廉価機の前モデルともいうべきRoland JUNO-Gよりも、演奏性、音色設定時のアクセス手段の良さは向上していると思いました。

 Roland FA06、FA08試奏記(2)へ続きます。


平成29(2017)年6月20日追記。

 平成29(2017)年6月20日、ローランドはFAシリーズの76鍵機、FA07を発表しました。

 FA07は単にFA06の76鍵機ではなく、ベロシティありアフタータッチ無しのセミウェイテッド鍵盤を採っています。Roland JUNO-STAGEJUPITER-50の鍵盤を継承していると思われます。


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by manewyemong | 2014-02-14 13:03 | シンセワールド | Comments(0)

「あのシンセサイザー奏者が出しているあのシンセサイザー音はあのシンセサイザーで出してんのか!いっちょあのシンセサイザー買いにいくか!」よりも、「価値あるものを買うのではなく自分で価値を作れる人間は強い」(岡崎武志「女子の古本屋」より)でありたいと思います。


by manewyemong