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腹ん中(はらんなか)さん

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 電氣蕎麦さんの斜め向かいに、同店の姉妹店ともいうべき“腹ん中(はらんなか)”さんが、さる平成28(2016)年7月よりオープンしています。

 既にオープン前、「京阪神酒場の本」(京阪神エルマガジン社)に紹介されていました。

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 このスペースは、以前、電氣蕎麦さんでのイベントの二次会場として使われた事があるのですが、その後、電氣蕎麦さんのマスターが手づから数年がかりで改装を続けていました。

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 屋号の由来の一つは、この建物の周りに植わっているハラン(葉蘭)の中(はらんなか)の意との事。ちなみに折り詰め等に添えられるバランというビニール製の緑色のシートは、このハランを模したものともいわれています。

 腹ん中さんは、立ち飲み形式のバーなのですが、メニューのトップに記されているのは餃子です。かつて電氣蕎麦さんで供されていた、表面を焼きしめ過ぎない、あのふわっとしたニラ餃子をいただく事ができます。お蕎麦やだし巻きと並んで電氣蕎麦さんのニラ餃子を愛していた身には嬉しい事です。

 電氣蕎麦さんの厨房が、いわば客からは隔離された空間だったのに対し、腹ん中さんではカウンター越しに餃子を焼く折に広がる湯気を見、ジューっという威勢の良いピンクノイズを聞く事ができます。

 酒類は、和洋問わず電氣蕎麦さん同様豊富です。カウンター内に掲げられた大きな木の板のメニューには書かれていないのですが、もちろんソフトドリンクもあるので、下戸の方でも腹ん中さんを楽しめます。

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 お店の出入り口付近をカウンター側から見た光景。石の柱の向こう側左手から入ってきます。

 入ってくると、左手に恐山の積み石のようなものがあるのですが、よく見ると祀られているのは、

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 ロボットでした。

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 「男」と「女」。店内スペースが男女で仕切られているとかいった意味はありません。

 画像左手に緑色のものが見えるのですが、これ、人工芝です。腹ん中さんの店内のあちらこちらに生えています。

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 カウンター。

 カウンターの天板の一枚板は、表面の磨かれ方の丁寧さが半端ではないのですが、これも、マスター手づから為したとの事。

 また画像は無いのですが、床は私が好きな昭和な美しいタイル張り。これもマスターの手によるもの。

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 灯り、さまざま。

 電氣蕎麦さんが裸電球だったのに対し、腹ん中さんはシリカ球が多く、また単位面積当たりの照明の数が多いので、店内はやや明るくなっています。

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 看板のない腹ん中さんの目印ともいうべき玄関のこの巨大な電球は、

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 昼間はこう見えます。既に昨年の秋頃には取り付けられていたのですが、昼間、この前を歩く子供達が不思議そうに眺めたり、ジャンプしてタッチしようとしているのを見かけた事があります。

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 店の外からこう見える二つの赤い光は、

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 中からはこう見えます。

 湯気を放つコーヒーカップが、なぜ逆さまなのかは分かりません。あるいはこれはコーヒーカップではなく、煙を放って上昇する飛行物体なのかもしれません。

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 カウンターの内側にある水屋。

 中段のモールガラス、最近、見かけなくなりました。私はこういう古い水屋が大好きで、いずれは手にしたいと思っているのですけど…。

 背面の板を外されていて向こう側の照明が映えているのかと思ったのですが、実際は水屋の内部に電球が取り付けられています。

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 時を刻まない時計と、頭に兜の鍬形(くわがた)を乗せ、人工芝を吐くピューマと思しき猛獣。

 鈴が付けられている猛獣というモチーフ、これが何かの暗喩なのか否か考え込んでしまいました。あえて、マスターに解説を請う事をしませんでした。

 時計の中に電球が仕掛けられているのか、振り子に照明が映えているのか忘れてしまいました。

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 岩窟にはめられた鉄格子。この向こう側のスペースの用途はまだ決まっていないようでした。

 また、画像や具体的な記述は避けますが、腹ん中さんのお手洗いも素晴らしく、用事が済んだ後もしばらくは居てしまいます。

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 JBLのスピーカーは一対。客側に向けて設置されています。また、BOSEのスピーカーもカウンターやカウンター内のスタッフに向ける形であります。これらは直角の位置関係に置かれているのですが、特段音に違和感を感じませんでした。

 BGMは、電氣蕎麦さんがアナログシンセサイザー群のノイズだったのに対し、民族音楽です。

 今の所、腹ん中さんは立ち飲み形式なのですが、椅子の導入も検討されているようです。しかしながら、今回腹ん中さんを利用させていただいてみて、このままで良いのではないかというのが私見です。

 ちなみに、鉄格子がはまった岩窟の向こうに、ちょっとした腰掛けがありました。

 腹ん中さんの住所は、大阪市北区天満2-3-14。

 京阪電車及び地下鉄谷町線天満橋(てんまばし)駅から大川にかかる天満橋を渡って天満橋筋(谷町筋は土佐堀通との交差点以北は天満橋筋となります)を北進し、ファミリーマートさんを過ぎてから最初の角を左折し進んでいくと左手に見えてきます。

 営業日及び時間は、偶数日の20時頃から翌3時頃。火曜日は定休日です。

 偶数日営業という形の理由は、電氣蕎麦さんのマスターが奇数日を電氣蕎麦、偶数日を腹ん中、という形で一人で回している状況だからです。これが解決されれば、同じ日に腹ん中さんと電氣蕎麦さんを利用できるようになると思います。


「京阪神酒場の本」(京阪神エルマガジン社刊)

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by manewyemong | 2016-08-21 09:23 | | Comments(0)

「あのシンセサイザー奏者が出しているあのシンセサイザー音はあのシンセサイザーで出してんのか!いっちょあのシンセサイザー買いにいくか!」よりも、「価値あるものを買うのではなく自分で価値を作れる人間は強い」(岡崎武志「女子の古本屋」より)でありたいと思います。


by manewyemong