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MALEKKO MANTHER、BFF、MR.Dが参考出品されました

 日本時間平成29(2017)1月20日未明からアメリカ・アナハイム市で催された楽器見本市NAMM 2017で、MALEKKO MANTHER、BFF、MR.Dが参考出品されました。

 いずれもモックアップ品のようで、実演の披露は無かったのと、現時点でマレッコのサイトに画像がアップされているのみで、特徴や仕様等の記述が一切ないのですが、その画像のみをもとに分かる範囲の事を書きたいと思います。

 なお、この記事が誤報になる可能性が少なからずある事をお含みいただきたいと思います。

 ちなみにマレッコ(MALEKKO Heavy Industry)は、アメリカ・オレゴン州ポートランド市にあるシステムシンセサイザーのモジュールやエフェクターのメーカーで、Roland AIRA SYSTEM-500を製造しています。

MALEKKO MANTHERは、昭和58(1983)年に発売されたRoland MC-202を彷彿とさせる、アナログシンセサイザーとデジタルシーケンサーを一体化したモデルです。

 シンセサイザー部分は、そのRoland MC-202やAMDEK改めRoland DG CMU-810と酷似しています。という事は、Roland SH-101とも近いといえると思います。

 LFOは、MC-202、CMU-810はレイトとディレイタイムのみだったのですが、MANTHERは正逆鋸歯状波、三角波(あるいはサイン波?)、矩形波、ランダムがあります。残念ながらSH-101にあったノイズはありません。

 VCO、VCFの所にあるビブラートデプス、グロウル効果のデプスはマイナス値を設定できないのですが、LFOの波形の鋸歯状波が正逆とも存在するので、その事のデメリットはありません。

 LFOの信号は、パッチケーブルを介してシステムシンセ等他機のソースとして出せるようです。

 VCOはPWMのソースをLFOだけでなくENVからも採れる事、ソースミキサーで矩形波を含むパルス波と鋸歯状波のブレンド具合を決められる事等は、MC-202、CMU-810、SH-101と同じです。

 加えて三角波があるのと、その横にトライシェイプというスライダーがあります。三角波に変調をかける事ができるのかもしれません。mini KORG 700、700Sのあの全く三角波には聴こえない三角波をシミュレーションできれば面白いと思います。今までデジタルシンセでは可能でしたが、アナログでは全く思い当たりませんから。

 また、ソースミキサーには、MC-202、CMU-810には無く、SH-101にはあったノイズジェネレータもあります。

 同じくソースミキサーにあるサブオシレータは、1オクターブ下、2オクターブ下の選択肢は同じなのですが、波形を三角波、鋸歯状波、矩形波から選べます。

 VCOにはCV IN/OUTがあります。また、VCOのパルス波、鋸歯状波、三角波をパッチケーブルを介して外部へ送る事ができるようです。

 VCFの構成はMC-202、CMU-810、SH-101と同じですが、ENVデプスはリバース曲線を設定できます。

 VCAはMC-202、CMU-810同様、コントロール信号をENVかゲートかを選びます。MC-202、CMU-810、そしてこのMALEKKO MANTHERに関する疑問なのですが、トリガーモードってどこで選択するのでしょうか。あるいはシングルかマルチのどちらかしかないのでしょうか。

 ENVは一つ。PWM、VCF、VCAで共用します。オートベンドはありません。

 MALEKKO BBFは、MANTHER同様MC-202のようなシーケンサー/シンセ一体型モデルなのですが、シンセサイザー部分は、オシレータにウェイブテーブルを採り、フィルターにVCF、アンプにVCAを採った、いわばハイブリッドシンセです。デジタルシーケンサーはMANTHERと同じと思われます。

 オシレータセクションに、モーフィング、モジュレーション、シェイプというスライダーが並んでいて、波形を様々に動かせる事がうかがえます。元になる波形は画面表示から選ぶ形と思われます。

 ENVは、アタックタイム、ディケイタイムのみの簡便なENV1、ADSR型のENV2、VCA専用ENVがあります。ピッチ、フィルターは、ENV1、2を個別選択も共有もできます。また、各々正逆の設定もできます。

 MALEKKO MR.D(ミスターディー)は、アナログ音源のリズムマシンと思われます。

 かつてBOSS Dr.Rythm(ドクターリズム)というリズムマシンがありました。Dr.RythmはRoland TR-808、606よりさらに簡便なモデル。1980年代初頭の喜多郎さんの長野県八坂村のスタジオに置かれているのをグラビアで見ました。また、1980年代半ばに出たシンセ関連のムック本の日本のメーカー各社の技術者のインタビューでの「好きな他社機は?」という質問に対して、コルグの方が「BOSS Dr.Rythm」と答えていました。

 MALEKKO MR.Dの打ち込みに関する部分は、PCMドラムマシン終末期のモデルのようなドラム奏者のマニュアル演奏のニュアンスに近づけるといったものではなく、無機的なフレーズに使う類いのものと思われます。アクセントというボタンがある事から、逆に一般的な意味でのベロシティ関連のパラメーターは、シーケンサーにも音源側にも無いと思われます。

 MR.Dの音源は、バスドラム1、2、スネア、タム1、タム2、シンバル、ハイハットがあります。

MR.DとしてのMIDI、USB、音声出力以外に、各音源個別にトリガーINと音声出力があるので、各々を独立した1台のシンセとしても使えると思います。また、シンバル、ハイハットのトリガーINは、ライドシンバル、クラッシュシンバル、クローズドハイハット、オープンハイハットで個別に受ける事ができます。

 MALEKKO MANTHER、BFF、MR.Dに、かつてのRoland MC-202、Roland DG CMU-810、BOSS Dr.Rythmの遺風を感じる事、また、MANTHER、BFFの自照型スライダーが、Roland Boutique JP-08に似ている事から、あるいはAIRA SYSTEM-500同様、ローランドからの委託製造機かなとも思ったのですが、「Roland」のロゴがどこにも見当たらないので、あくまでマレッコの商品という事だと思われます。


MALEKKO AT NAMM 2017(英文です)

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by manewyemong | 2017-01-24 10:16 | シンセワールド | Comments(0)

シンセサイザー、デコラティブジャパン(絢爛な日本)文化、絵巻、屏風、浮世絵、都市散歩、神社が好きです。鈴木春信の春画「風流艶色真似ゑもん」にちなみました。


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