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開設のごあいさつ

 1980年代のはじめ、漫才や竹の子族、ぶりっ子、軽薄短小、ルンルン気分、なめ猫といったものが流行っていました。私はその頃中学生でしたが、どうもこの時代の空気に馴染めませんでした。私が喜多郎さんや姫神(ひめかみ)せんせいしょんの音楽と出会ったのはその頃です。

 彼等の音楽は、その頃の時代の空気に違和感を感じていた私の心の受け皿になってくれました。当時もてはやされていたシンセサイザーを、こんな、どことなく古めかしいスタイルで使うということが驚きでした。

 彼等の音楽は、恐らく当時のクリスタル族(田中康夫さんの「なんとなく、クリスタル」の影響で、カタログ文化にかぶれた若者達のこと)から見たら“ダサい”であろう、血とか体温とかにおいといった生身や接触感を感じさせる文化として、私の心に染みていきました。

 姫神せんせいしょんはラジオ番組の特集という形で私の前に現れました。今にして思えばそれは、彼等もラジオという勧め手が存在するカタログ文化の“ナウい”1項目だったということかもしれません。しかしながら、その後の私の感性を、彼等の音楽が育んだのは間違いありません。

 そんな彼等のことをブログという形で語ってみたくなりました。私はアーティストでもライターでもありませんが、だからこそこれまでの放送や出版、ネットとは違う形で彼等の作品に迫れるのではないかと思っています。もちろんその他の日本人のシンセサイザー奏者のことにも触れていきたいと思います。

 ブログという形での理由は、いわゆる通常のファンサイトのような発表順やアルバム毎に整理されたものではなく、無造作に書き散らかすというスタイルで書き手たる私の気分を反映したいからです。したがって、あるアルバム全体のことを語った次に、別のアルバムの中の一つの楽曲を語る、あるいは一つの楽曲に関して時を置いて複数回採り上げたり、論旨が変化したりといったことが往々にしてあるブログだということをご理解ください。 

 私は昭和57(1982)年11月にアナログモノフォニックシンセサイザーRoland SH-101を手に入れて以来、自らシンセサイザーに触れています。民生機にプリセット音など無かった時代に始めたが故に、今日のワークステーション機でも自ら音を作っています。私が好きな演奏家達が主にアナログ機で作っていた音色をデジタルの廉価機で模倣する上でのちょっとしたヒントを、このブログで語っていきたいと思います。

 シンセサイザー奏者を採り上げるブログなのでシンセやその周辺機器に関する事柄をさまざま記すつもりですが、使用したアコースティック楽器に関する事も書きたいと思っています。

 申し遅れました、私、manewyemongです。まねえもんとお読みください。江戸時代の絵師、鈴木春信の春画本「風流艶色真似ゑもん」の主人公の名からとりました。
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by manewyemong | 2005-11-05 09:44 | ご挨拶・お知らせ | Comments(0)

「あのシンセサイザー奏者が出しているあのシンセサイザー音はあのシンセサイザーで出してんのか!いっちょあのシンセサイザー買いにいくか!」よりも、「価値あるものを買うのではなく自分で価値を作れる人間は強い」(岡崎武志「女子の古本屋」より)でありたいと思います。


by manewyemong