デジタルアクセスコントロールかつまみ操作か
しばらくご無沙汰しているので、今回は久しぶりにシンセサイザーに関するお話を記したいと思います。年末年始、シンセサイザーを弾くまとまった時間があると思うので、シンセ関連の記事は増えるかもしれません。
私は昭和63(1988)年春にコルグのワークステーション機M1を手に入れて以降、手許にあったアナログシンセKORG Mono/PolyやRoland SH-101に触れる事はほとんど無くなりました。せいぜいKORG M1ではできないポルタメント、LFOの波形をランダムにした効果音、パルスウィズモジュレーション(両機はLFOだけでなく、EGでも変調できました)系といった音を使う時に引っ張りだす程度になっていました。
鍵盤にベロシティやアフタータッチがある事、X/Y方向に同時に動かせるジョイスティック、そしてなによりデジタルアクセスコントロールによるDEC(decrement)/INC(increment)ボタンでパラメーター、特にMG(コルグがLFOという呼称を使うようになったのは、たしかWAVESTATIONやProphecy、TRINITYからです)やEGのバリューを細かく調整できるようになった事がその理由です。
Roland SH-101は平成5(1983)年の年明けに、KORG Mono/Polyは平成9年の夏に売却しました。両機とも持ち主の私が言うのもなんですがなかなかの美品だったのと、特に前者は立奏用のグリップやストラップがあったこともあり、耳を疑うような値段で買い取っていただけました。
私は大事に取っていたものが意外な値段でカネに換わる事がままあり、アップルコンピュータのパソコンMacintosh ClassicやColor Classic IIに結構なお値段をつけて買い取っていただけました。物は大事にするものですね。ただ、年賀状の宛名書きにしか使わなくなった初代iMacは、今後も値段は上がりそうにありません。
話を戻します。時は流れて今年始め、例の電気用品安全法、所謂PSE法の話が持ち上がった頃、中古楽器店の商品のアナログシンセに触れる機会を得ました。ノスタルジックなルックスや出音の輪郭の淡さが新鮮だった事もあり、店頭でまとまった時間触らせていただいたのですが、漫然と鳴らしているうちは良かったのですが、さて自分の音を作ろうかという段になると、すぐに壁にぶち当たりました。
VCFやLFO、EGの変化が、緩慢過ぎるかと思えば、あるポイントを境に急にいびつになったりで、とても自家薬籠中のものにできる代物ではありませんでした。それが経年劣化による問題なのかアナログの特性なのかは分からないのですが、アナログシンセは大雑把に音は作れても、私の細かいこだわりに追従してくれる代物ではないということを痛感しました。
またRoland SH-201試奏記で、
Roland SH-201はUSBを介してパソコンのデスクトップでエディットする事が可能なのですが、私はシンセサイザーまわりに関してパソコンを一切使わない事にしている(理由はいずれ…)ので、この方法をとることは出来ません。
コルグのアナログモデリングシンセMS2000シリーズやRADIASは、つまみ操作とデジタルアクセスコントロールを併用して音作りが出来るので、もしつまみ操作型シンセを手に入れるとしたらこのあたりなのかなと思っています。
またmicro KORGはつまみを回した時に表示されるLEDの語彙や数値が、意外に細かく変わってくれるので、これも捨てたものではないなと思っています。MS2000シリーズやRADIASもそうなのですが、つまみ位置が先にデータをセーブした値に来た場合、オリジナルバリューランプが点いてくれることも便利です。
KORG MS2000シリーズやRADIAS、micro KORG、ELECTRIBEシリーズのLFOのレイトは、最速にするとワークステーション機のそれよりも遥かに速く、効果音に使ったら面白そうだなと思っています。姫神せんせいしょんのアルバム「姫神」のラストナンバー「風光る」で、イントロ等でステレオ音場を左右に動き回る効果音がありますが、これはLFOのレイトをかなり早く設定できるアナログシンセを使っているはずです。機種は分かりません。
いずれにしても、デジタルアクセスコントロールによるDEC/INCボタンやダイヤル、テンキー入力による緻密なエディットでしか、私は私の音を作れないのだという事を痛感しました。今後も私のメインシンセはワークステーション機のようです。
KORG WAVEATATION
http://www.korg.co.jp/SoundMakeup/Museum/WAVESTATION/
KORG Prophecy
http://www.korg.co.jp/SoundMakeup/Museum/Prophecy/
KORG TRINITY
http://www.korg.co.jp/SoundMakeup/Museum/TRINITY/
KORG micro KORG
http://www.korg.co.jp/Product/Synthesizer/microKORG/
KORG MS2000B/2000BR
http://www.korg.co.jp/Product/Synthesizer/MS2000B/
KORG ELECTRIBE R mkII
http://www.korg.co.jp/Product/Dance/ER-1mkII/
KORG ELECTRIBE MX
http://www.korg.co.jp/Product/Dance/EMX-1/
KORG RADIAS
http://www.korg.co.jp/Product/Synthesizer/RADIAS/
Roland SH-201
http://www.roland.co.jp/products/mi/SH-201.html
私は昭和63(1988)年春にコルグのワークステーション機M1を手に入れて以降、手許にあったアナログシンセKORG Mono/PolyやRoland SH-101に触れる事はほとんど無くなりました。せいぜいKORG M1ではできないポルタメント、LFOの波形をランダムにした効果音、パルスウィズモジュレーション(両機はLFOだけでなく、EGでも変調できました)系といった音を使う時に引っ張りだす程度になっていました。
鍵盤にベロシティやアフタータッチがある事、X/Y方向に同時に動かせるジョイスティック、そしてなによりデジタルアクセスコントロールによるDEC(decrement)/INC(increment)ボタンでパラメーター、特にMG(コルグがLFOという呼称を使うようになったのは、たしかWAVESTATIONやProphecy、TRINITYからです)やEGのバリューを細かく調整できるようになった事がその理由です。
Roland SH-101は平成5(1983)年の年明けに、KORG Mono/Polyは平成9年の夏に売却しました。両機とも持ち主の私が言うのもなんですがなかなかの美品だったのと、特に前者は立奏用のグリップやストラップがあったこともあり、耳を疑うような値段で買い取っていただけました。
私は大事に取っていたものが意外な値段でカネに換わる事がままあり、アップルコンピュータのパソコンMacintosh ClassicやColor Classic IIに結構なお値段をつけて買い取っていただけました。物は大事にするものですね。ただ、年賀状の宛名書きにしか使わなくなった初代iMacは、今後も値段は上がりそうにありません。
話を戻します。時は流れて今年始め、例の電気用品安全法、所謂PSE法の話が持ち上がった頃、中古楽器店の商品のアナログシンセに触れる機会を得ました。ノスタルジックなルックスや出音の輪郭の淡さが新鮮だった事もあり、店頭でまとまった時間触らせていただいたのですが、漫然と鳴らしているうちは良かったのですが、さて自分の音を作ろうかという段になると、すぐに壁にぶち当たりました。
VCFやLFO、EGの変化が、緩慢過ぎるかと思えば、あるポイントを境に急にいびつになったりで、とても自家薬籠中のものにできる代物ではありませんでした。それが経年劣化による問題なのかアナログの特性なのかは分からないのですが、アナログシンセは大雑把に音は作れても、私の細かいこだわりに追従してくれる代物ではないということを痛感しました。
またRoland SH-201試奏記で、
加齢のせいか昨今長時間シンセの前に座っていることができず、現実問題として“能率”を考慮せざるを得なくなってきています。デジタルアクセスコントロールの緻密さや幅の広さをとるか、つまみ/スライダー操作による能率をとるか、思案中
としたのですが、アナログモデリング、つまりデジタルシンセであるRoland SH-201やちょうど10年前の今頃登場したRoland JP-8000にしても、いざLFOやEGまわりのパラメーターを操作するにあたって、どうしてもつまみやスライダーを爪の先で突くように微妙に操作しないと目的とするポイントを探り当てる事ができず、精神的にかえって消耗してしまい、結果的に私にとって非能率的な楽器あるという評価を下さざるを得ませんでした。
Roland SH-201はUSBを介してパソコンのデスクトップでエディットする事が可能なのですが、私はシンセサイザーまわりに関してパソコンを一切使わない事にしている(理由はいずれ…)ので、この方法をとることは出来ません。
コルグのアナログモデリングシンセMS2000シリーズやRADIASは、つまみ操作とデジタルアクセスコントロールを併用して音作りが出来るので、もしつまみ操作型シンセを手に入れるとしたらこのあたりなのかなと思っています。
またmicro KORGはつまみを回した時に表示されるLEDの語彙や数値が、意外に細かく変わってくれるので、これも捨てたものではないなと思っています。MS2000シリーズやRADIASもそうなのですが、つまみ位置が先にデータをセーブした値に来た場合、オリジナルバリューランプが点いてくれることも便利です。
KORG MS2000シリーズやRADIAS、micro KORG、ELECTRIBEシリーズのLFOのレイトは、最速にするとワークステーション機のそれよりも遥かに速く、効果音に使ったら面白そうだなと思っています。姫神せんせいしょんのアルバム「姫神」のラストナンバー「風光る」で、イントロ等でステレオ音場を左右に動き回る効果音がありますが、これはLFOのレイトをかなり早く設定できるアナログシンセを使っているはずです。機種は分かりません。
いずれにしても、デジタルアクセスコントロールによるDEC/INCボタンやダイヤル、テンキー入力による緻密なエディットでしか、私は私の音を作れないのだという事を痛感しました。今後も私のメインシンセはワークステーション機のようです。
KORG WAVEATATION
http://www.korg.co.jp/SoundMakeup/Museum/WAVESTATION/
KORG Prophecy
http://www.korg.co.jp/SoundMakeup/Museum/Prophecy/
KORG TRINITY
http://www.korg.co.jp/SoundMakeup/Museum/TRINITY/
KORG micro KORG
http://www.korg.co.jp/Product/Synthesizer/microKORG/
KORG MS2000B/2000BR
http://www.korg.co.jp/Product/Synthesizer/MS2000B/
KORG ELECTRIBE R mkII
http://www.korg.co.jp/Product/Dance/ER-1mkII/
KORG ELECTRIBE MX
http://www.korg.co.jp/Product/Dance/EMX-1/
KORG RADIAS
http://www.korg.co.jp/Product/Synthesizer/RADIAS/
Roland SH-201
http://www.roland.co.jp/products/mi/SH-201.html
by manewyemong
| 2006-12-22 20:35
| シンセワールド
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