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 令和元年(2019年)9月6日、ローランドはRoland Boutique JU-06Aを発表しました。

 Roland Boutique JU-06Aは、昭和57年(1982年)に発売されたプログラマブルアナログポリフォニックシンセサイザーRoland JUNO-60、及び昭和59年発売のJUNO-106を、ACBでモデリングしたシンセモジュールです。

 既にJUNO-106のACBモデルとして、Boutiqueの第1世代Boutique JU-06があります。製造は終わっています。

 JU-06Aは、Boutiqueの仕様だけでなく、その姿にも興趣を添えていた2本のリボンコントローラーは無く、そのスペースにアルペジエータやステップシーケンサー等の操作子、そして画面が配されています。

 スライダーやボタンといった操作子群が多少なりとも大きくなっている事とカラーリングの影響で、JU-06AはJU-06よりもかつてのJUNOの雰囲気に近くなっています。

 特にボタンがオシレータ関連のもの以外自照式ではなく、アナログJUNOの形状や色を継承していて、初めてウェブサイトの画像を見た時、JU-06Aの末尾の“ A ”が、Boutique SH-01Aの“ A ” と同じ“ Authentic ”(本物)であろうと思いました。

 フロントパネルのレイアウト順、セクション毎に、JU-06Aを見ていきます。

 キーボード。ホールド、コードメモリーのオン/オフ、ノートボタンがあります。

 ノートボタンを押してランプを灯らせると、ボタン1〜12を鍵盤1オクターブ分として演奏に使う事ができます。

 ボタン13、14がオフターブダウン/アップ、ボタン15、16はキーアサインモードのソロ、6オシレータユニゾン、ポリフォニックの切り替えボタンです。

 ローランドの一部アナログモデリングシンセ、例えば、GAIA SH-01SYSTEM-8等がそうであるように、ソロ、ユニゾンモード時、キートリガーモードに関して、シングル/マルチの選択ができないようです。マルチ固定、つまり、スタッカートでもレガートでも、押鍵時、リトリガーされてしまいます。

 アルペジオ。アルペジエータに関する操作子群。

 JU-06Aのアルペジエーターには、アップ、アップ/ダウン、ダウンのモードがあります。押鍵順の反映、およびランダムノートはありません。アップ/ダウンは「ドレミミレドドレミミ…」ではなく、かつてのローランドのアナログシンセの常として「ドレミレドレミレド…」と発声すると思われます。

 アルペジエータのレンジは3オクターブ。

 LFO。レイトとディレイタイムの操作子があります。

 ディレイタイムは言葉の上からだと、押鍵してから変調がかかり始めるまでの時間なのですが、JU-06Aは実際のアナログシンセ同様、押鍵してからビブラート(オシレータ)及びグロウル効果(フィルター)の深度が設定値に達するまでの時間、つまりフェイドインタイムです。

 アナログJUNOやJU-06のLFOは三角波固定だったのですが、JUNO-06Aはマニュアルボタン(ボタン16)を押しながらボタン5を押し、バリューつまみを動かす事で、波形を選ぶ事ができます。三角波、矩形波、昇/降鋸歯状波、サイン波、ランダム1、ランダム2があります。

 ボタン6でLFOの信号がいわば垂れ流し状態か、押鍵毎に周期が始まるかを選択する事ができます。

 ビブラート(ピッチ)、グロウル効果(カットオフ)の深度は、LFOセクションではなく、各々オシレータ、フィルターで設定します。トレモロ(アンプ)はありません。

 DCO。

 1オシレータですが、鋸歯状波、矩形波を含むパルス波を選ぶ事ができます。ただ、アナログJUNOシリーズ同様、Roland SH-101のようなソースミックスではなくオン/オフだけです。

 パルスウィズモジュレーションのソースは、LFO、ENVがあります。JU-06はJUNO-106と同じくLFOだけでした。かつてSH-101やJUNO-6のENV PWMを使って、ベースを含む撥弦系の音色を作っていた身にはありがたい事です。私がJUO-06Aを所有したら、これは多用すると思います。

 1オクターブ下の矩形波を加えるサブオシレータは、レベルだけでなくオン/オフボタンもあります。JUNO-106の場合、レベルのスライダーだけでした。

 ホワイトノイズジェネレータがあります。これはオン/オフボタンは無く、スライダーだけです。

 ピッチENVは無く、オートベンドはできません。

 ハイパスフィルター。

 JUNO-60モード時、JUNO-60同様0、1、2、3の4段階でしか設定できないのですが、なぜかJUNO-106モード時、0〜最大値の設定が可能です。しかしながら、本来、JUNO-106はJUNO-60同様4段階の設定です。JUNO-6は0〜最大値の設定でした。

 VCF。

 VCF、となっていますが、もちろんボルテージコントロールフィルターではなく、ローランド風にいえばTVF(タイムバリアントフィルター)、つまりデジタルフィルターです。ローパスフィルターです。

 レゾナンスを上げると自己発振するか否か分かりません。

 ENVデプスにマイナス値は無く、ポラリティスイッチで正逆を切り替えます。

 キーボードフォローは0〜最大値だけで、効果の傾斜の向きを変える事はできません。

 VCAはもちろんボルテージコントロールドアンプではなく、デジタルです。パッチ毎の音量をここで決めます。

 ENVは、PWM、フィルター、アンプで共用しています。

 ステップシーケンサー。16ステップのノートを打ち込み、実行する事ができます。シンセサイザーのスライダーの動き(動かし)を記憶させる類いのものではなく、あくまでノートの打ち込みです。

 アルペジエータにランダムモードはありませんが、ここでデタラメな音階を打ち込む事でそれらしい事ができると思います。

 コードメモリーと組み合わせて使う事ができます。

 メモリー。

 画面には、バンクの番号とパッチの番号が表示されます。音色設定の操作子が動かされてエディットに入ると、パッチ番号の右に“ . ”が表示されます。

 音色の設定は、JUNO-60モード、JUNO-106モード各々に、8バンク × 8パッチ、64種記憶させる事ができます。

 パッチの選択は4つのバンクボタンと8つのパッチボタンの組み合わせで行います。バンクボタンは4つしかありませんが、各バンクボタンを押す毎に、1と5、2と6、3と7、4と8が切り替わります。

 内蔵エフェクターには有名なジュノーコーラスに加え、ディレイがあります。

 コーラスはコーラス1、コーラス2のオン/オフボタンがあり、JUNO-106の場合、どちらか1つしか使えなかったのですが、JU-06Aは、JUNO-6、JUNO-60、Boutique JU-06同様、2つのボタンを押す事で同時使用ができると思います。私はかつて、JUNO-6のコーラス1のみを使う事が多かったです。

 また、JU-06同様、コーラスにはアルペジオボタン + ボタン10を押し、バリューつまみでオフ、ハーフ、オリジナルを選択する形で、アナログJUNOシリーズのコーラスにあったノイズを加える事ができます。

 アナログシンセに詳しくない人が、コーラスのノイズがオリジナルの状態に設定されたJU-06の音を聴いて、「JU-06から雑音が出る」と言っているのをこの目で見たのですが、デジタルシンセでこういう小芝居をすると誤解される可能性がありますね。

 ディレイは、オン/オフボタンはフロントパネルにありますが、設定はディレイボタン(ボタン15)を押しながらボタン1を押してレベル、ボタン2でディレイタイム、ボタン3でフィードバック数を、バリューつまみで設定します。

 マニュアルボタンは、選択したパッチではなく、音色設定操作子群の現状を発声に反映します。

 専用の設定操作子は無いものの、音色設定や演奏に必要と思われる操作に関して記します。

 ポルタメントのオン/オフやタイムの設定は、シーケンサーセクションにあるエディットボタンを押して、ランプを消し、マニュアルボタン(ボタン16)とボタン1を押しながら、バリューつまみを回すとオン/オフ、ボタン2でポルタメントタイムを設定します。

 試奏するまで分かりませんが、JU-06Aのポルタメントのカーブのフィーリングが、非リニア変化である事を期待します。

 ピッチベンドレンジは、エディットボタンでランプを消灯させ、マニュアルボタン(ボタン16)とボタン3を押しながら、バリューつまみでオフ、1〜24と半音区切りで設定します。ダウン/アップ個別の設定はできません。

 JU-06Aはチェインモードを使う事ができます。2台以上のJUNO-06Aを、MIDIを介して直列に連結する事で、単体では4声の発声数を増やす事ができます。アルペジオボタン + ボタン9を押しながらバリューつまみでオン/オフを選択します。

 私は基本的には自分の音色をワークステーション廉価機で作りたいと思っているのですが、パルスウィズ、パルスウィズモジュレーション、そして、カーブのフィーリングが非リニア変化のポルタメントに関して、現状、アナログモデリングシンセかアナログシンセを使うしかありません。

 また、私はENVがADSRのシンセの予算に関して、できれば税別5万円を上限にと考えています。

 価格やポルタメントのカーブは不明ながらこれらの条件を、Roland Boutique JU-06Aは満たしていると考えられます。

 最初のポリフォニックシンセがRoland JUNO-6だった事もあり、私にとって“あの頃”に浸ったり、その頃に作った音色をたたき台に今の自分の音を作る為のシンセになるのかもしれませんが、今よりも音色をもっと大雑把に捉えて形にするシンセとして、私の手許に置けたらと思います。

 Roland Boutique JU-06A、発売日は令和元年(2019年)10月5日。価格は税抜46,000円。


Roland Boutique JU-06A
https://www.roland.com/jp/products/ju-06a/

 令和元年(2019年)5月9日、コルグはデスクトップモジュールタイプのアナログシンセKORG minilogue xd moduleを発表しました。既に取扱説明書も公開されています。

 鍵盤が無い事以外はKORG minilogue xdと同じ仕様で、フロントパネル左端手前にジョイスティックもあります。

 鍵盤は無いものの、キーボードスイッチを奥へ倒すと、画面に鍵盤のアイコンが表示され、16個の自照式ボタンが鍵盤になります。点灯したボタンが白鍵、消灯したボタンが黒鍵です。

 minilogue xd、あるいはもう1台のminilogue xd moduleと組み合わせたポリチェイン機能で、同時発声数を8にする事ができます。

 minilogue xd module、そのうちに出るだろう、あるいは、ポリチェイン機能で発声数を増やす事が出来るようになるのではと予想していた向きは多いと思います。

 また、minilogue xd moduleには、propellerhead Reason Lite、iZotope OZONE ELEMENTS等、様々なソフトウェアがバンドルされています。

 KORG minilogue xd module、発売日令和元年6月中旬予定、価格はわかりません。

 EGがADSRのシンセに関して、一応税別5万円を上限と考えている私としては、その条件に合致してくれると嬉しいのですけどね。


令和元年(2019年)6月14日追記。

 KORG minilogue xd module、6月23日発売、税込価格59,940円。minilogue xdと同じ価格です。


令和元年(2019年)6月19日追記。

 KORG minilogue xd moduleの発売日が、7月下旬に延期されました。


令和元年(2019年)7月26日追記。

 KORG minilogue xd module、発売日7月27日、税込価格59,940円。鍵盤があるminilogue xdと同価格です。


KORG minilogue xd module
https://www.korg.com/products/synthesizers/minilogue_xd_module/


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 implant4さんで、KORG DW-6000を試奏させていただきました。入ってきたばかりで状態のチェックが済んでいないとの事でした。同店ウェブサイトの在庫リストにアップされるまで若干時間が必要になるかもしれません。
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 ハイブリッドシンセサイザーKORG DW-6000は、昭和59年(1984年)秋、発売されました。

 大阪の天満橋OMMビルでDW-6000の発表会があり、高校2年生だった私も参観しました。ちなみにこの頃、私はMIDIを「エムアイディーアイ」と読んでいたのですが、この発表会でコルグさんの関係者が「ミディ」と言われているのを聞いて、MIDIの一般的な読みを知りました。

 前年昭和58年(1983年)春に登場したFM音源シンセYAMAHA DX7は、それまで高価だったデジタルシンセが民生機として広まっていく端緒になる…はずだったのですが、他社がすぐにはそれに続く気配が感じられないまま、MIDI元年でもある衝撃的な昭和58年が暮れていきました。

 ちなみに昭和58年に登場したシンセは、DX7のほか、KORG POLY-800Roland JUPITER-6、JX-3P、SEQUENTIAL CIRCUITS prophet-600、prophet-T8等でした。

 また、DW-6000と同じ昭和59年に登場したシンセとして、Roland JUNO-106、SUPER JUPITER MKS-80があります。

 DX7の登場にシンセサイザーが楽器として進化していく道筋を感じたものの、やはり楽器店の店先でちょこちょこ触れただけでは音色作りを会得する事ができず、
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 当時の西ドイツのPPG wave 2.2のような、オシレータ→フィルター→アンプという、アナログシンセのディファクトスタンダードともいうべき流れで音色を作るタイプの民生機が出てこないものかと思っていました。

 KORG DW-6000は、そのオシレータ→フィルター→アンプという流れで音色を作るアナログシンセの流れを継承しています。
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 フロントパネルを見ていきます。
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 「KORG DW-6000 PROGRAMMABLE DIGITAL WAVEFORM SYNTHESIZER」のロゴ。
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 ボリュームスライダー、マスターチューン。

 DW-6000はデジタルアクセスコントロールタイプのシンセながら、マスターチューンが専用スライダーという形で実体を持って露出しているので、他のアコースティック楽器等との急な調子合わせがしやすいと思います。
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 キーアサインボタン。POLY1、POLY2、ユニゾンがあります。

 POLY1は同じ鍵盤を押鍵しても6つのシンセトーンの内の異なるトーンが発声されるのですが、POLY2は同じトーンがリトリガーされて発声します。POLY2はポルタメントをかける時、特に有効だと思います。

 ユニゾン時の6つのシンセトーンのディチューンの深度は規定値です。奏者やマニピュレータが設定する事はできません。
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 音色選択及び設定操作子群。

 プログラムボタンを押すと音色選択、パラメーターを押すとエディットモードに入ります。

 1〜8ボタン2つの64通りの組み合わせ、つまり11〜88で音色やパラメーターを選びます。

 音色設定はバリュースライダーとディクリメント/インクリメントボタンで行います。DX7と同じです。1~8ボタンで音色設定の数値を入力することはできません。
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 パラメーターリスト。

 実に簡便です。ワークステーション機のパラメーター群の1セクション分くらいしかありません。
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 8つのオシレータ波形群。

 各波形に名称は付いていないのですが、取扱説明書に“次のような音作りに適しています”として、各波形がどんな楽器のシミュレーションに適しているかが記されています。

 DWGS(DIGITAL WAVEFORM GENERATOT SYSTEM)とは、倍音加算合成方式で作った波形を記憶させたデジタル音源です。

 DWGS波形はDW-6000の翌年に登場したDW-8000/EX-8000、昭和61年(1986年)に登場したサンプラーKORG DSS-1のみならず、その後のワークステーション機KORG M1から現行廉価機のKROSS2KROME EXに至るまで、オシレータ波形のカテゴリーSingle Waveという形で継承されています。カテゴリーSingle Waveは、鋸歯状波や矩形波、パルス波といった波形も含めてDWGSです。

 VCFはローパスフィルターのみ。専用のEGがあります。

 レゾナンスを上げると自己発振します。

 キーボードトラックは、オフ/ハーフ/フルから選択する形です。マイナス値、つまり低域へ行くほどカットオフが開いていくという設定はできません。

 VCFを自己発振させてキーボードトラックをフルに設定した場合、きちんとした平均律、いわゆるドレミ…が弾けるようになるのか否かのチェックをし忘れました。

 ポラリティスイッチでVCF EGのかかりの正逆を選択する事ができます。

 アナログシンセ及びデジタルシンセ現行機の場合、カットオフフリケンシーをつまみやスライダーでリアルタイムコントロールする向きは多いと思うのですけど、DW-6000の場合、エディットモードに入ってカットオフを選択し、バリュースライダーを動かしても、カットオフは階段状に変化してしまいます。

 EGはPOLY-800のADBSSR方式を継承しています。

 VCAには変調に関するパラメーターは無く、トレモロを設定する事はできません。EGはVCFと同じADBSSR方式です。

 MG(LFO)は、レイトとディレイタイム、ビブラート(オシレータ)及びグロウル効果(VCF)の深度を設定します。波形は三角波のみ。フェイドインタイムはありません。先に記した通り、VCAにはかかりません。

 かつてアナログポリフォニックシンセが発声数分のLFOを搭載していなかった事を、アナログポリシンセのLFOをつぶやくに記したのですが、DW-6000もそうなのか否かを調査し忘れました。

 ポルタメントのカーブはデジタル的なリニア変化だったような気がします。
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 ポルタメントのオン/オフを、フットスイッチKORG PS-1で行う事ができます。
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 鍵盤。ベロシティ、アフタータッチはありません。

 YAMAHA DX21と似た形状と感触の鍵盤だと思いました。同じものかもしれません。
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 ジョイスティック。

 KORG POLY-61、POLY-800のジョイスティックを継承しています。

 ピッチベンドレンジはダウン/アップとも最大1オクターブ。ワークステーション機やアナログモデリングシンセ、アナログシンセに至るまでコルグの現行機に継承されています。

 VCFのカットオフの開きに関して、レンジは規定値でオン/オフのみなのと、ジョイスティックの傾斜で効果の深度をコントロールするのではなく、モーメンタリーボタンとしてのオン/オフ機能しかありません。
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 リアパネル。

 MIDI THRU/OUT/IN、外部記憶カセットテープインターフェイス、フットスイッチ、音声出力(ステレオ)等の端子群。

 アナログシンセのディファクトスタンダードともいうべきオシレータ→フィルター→アンプという流れは、結局その後のデジタルシンセ時代になってもディファクトスタンダードであり続け、今日に至っています。
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 VCF、VCAは、Roland D-50、KORG M1といった本格的なデジタルシンセの登場でデジタルフィルター、アンプとなり、パラメーター構成はより充実していき、もはや来る所まで来た感があります。
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 KORG DW-6000は、日本のデジタルシンセ作りにおけるその流れの、小さな1歩だったのではないでしょうか。

 そして、完全なデジタルシンセがソフトウェアに呑み込まれつつある中、アナログシンセ、あるいは、フィルターやアンプに、VCF、VCAを採るハイブリッドシンセが内外のメーカーから登場している現状も、遠くDW-6000にその先鞭があるといえなくもないと思います。

 前々日のKORG minilogue xd、volca modular、volca drum、前日のKROME EXに続いて、平成31(2019)年1月17日、KORG KROSS2-61のカラーバリエーション機KORG KROSS Special Editionが発表されました。

 KROSS SE GO(グレーオレンジ)、KROSS SE GB(グレーブルー)、KROSS SE GR(グレーレッド)、KROSS SE GG(グレーグリーン)のネオンカラー(蛍光色)4色。

 このうち、KROSS SE GO、KROSS SE GB、KROSS SE GGのカラーリングに、かつてのApple iBookのクラムシェル型モデルのタンジェリン、ブルーベリー、キーライムを思い出してしまいます。

 拡張PCMメモリに増装された波形を使った音色が追加されています。追加された音色プログラム、ドラムパターン、アルペジオパターン、オシレータ波形(マルチサンプル、ドラムサンプル)、ドラムキットのリストが、SE Extra Voice Name ListとしてPDF形式で公開されています。

 過去のカラーバリエーション機と異なり、KROSS Special Editionが限定生産機という記述がコルグのウェブサイトに無く、かつてFM音源シンセKORG 707が、黒、白、青、ピンクの4色とも量産機として出たのと同様、量産機であるとも考えられます。

 発売日は来る3月3日、桃の節句。税込価格86,400円。


平成31(2019)年2月18日追記。

 KORG KROSS Special Editionの発売日が、来る3月3日から24日に変わったようです。税込価格は86,400円。ソフトケース付きの価格です。

 また、KROSS Special Edition各色機の名称は、KROSS SE GO(グレーオレンジ)はKROSS2-61-GO、KROSS SE GB(グレーブルー)はKROSS2-61-GB、KROSS SE GR(グレーレッド)はKROSS2-61-GR、KROSS SE GG(グレーグリーン)はKROSS2-61-GGとなるようです。


令和元年(2019年)5月5日追記。

 アメリカ村の三木楽器djs+さんで、KORG KROSS Special Editionの1色、KROSS2-61-GR(グレーレッド)が展示されていました。
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KORG KROSS Special Edition
https://www.korg.com/jp/products/synthesizers/kross2/#se

SE Extra Voice Name List

 前日のKORG minilogue xd、volca modular、volca drumに続いて、平成31(2019)年1月16日、ワークステーション機KORG KROME EXが発表されました。

 KORG KROMEから変わった点は、筐体のカラーリングがスペースグレイ?になった、オシレータ波形が増装された、音色の記憶数が増えた、です。

 取扱説明書のオペレーションガイドとパラメーターガイドは、KROMEのものがそのまま流用されています。

 KROMEにはパソコンベースのエディタ/ライブラリアンがあるのですが、KROME EXには対応せず、KROME EX専用のエディタ/ライブラリアンも用意されません。

 エディタ/ライブラリアンが用意されないのは、平成19(2007)年のKORG M3以降の同社ワークステーション機としては初めてと思われます。ライブラリアンも用意されないので、外部記憶装置はSDカードドライブのみという事になります。

 平成29(2017)年9月24日に発売された同社ワークステーション廉価機KROSS2には、パソコンベースのエディタ/ライブラリアンがあります。

 KROME EXのUSBはMIDIのみの対応で、パソコンとオーディオデータのやり取りはできません。KROSS2のUSBはMIDIにもオーディオにも対応しています。まあ、私はフットボリュームを、エクスプレッションペダルではなく、オーディオケーブルにかませたい主義なので、シンセサイザーのUSBはMIDI専門なのですけどね。

 リアパネル側の社号ロゴ、KROSS2は「KORG」の文字そのものが仄白く光るようになりましたが、KROME EXは旧機同様、「R」の文字の中の空白の部分に仕込まれたランプが灯る形です。ここだけは変更がなくて良かったなと思います。このランプにも必要性は感じませんけど、社号がでかでかと光るよりは品があると思います。

 私としては、シンセサイザーの歴史上、私が最も気に入ったマン/マシンインターフェイスを持つKROMEの寿命が、当分延びたという事は喜ばしいのですが、しかし、その事以外に特段の感慨は湧きません。

 Roland FAがPCM以外にSuperNATURALアコースティックトーン/シンセトーンを載せている事、YAMAHA MODXがAWM2(PCM)以外にFM音源を載せている事を考えると、EDS-X(PCM)だけのKROME EXは、それらより価格を下げないと厳しいかもしれないですね。KROMEの後継機にはEDS-Xに加えて、AL-1、MOD-7あたりを併せて載せてくるかと思ったのですけど…。
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 KORG KROME EX、発売日は来る2月24日、税込価格はKROME EX-61が116,640円、KROME EX-73が133,920円、KROME EX-88が168,480円。


KORG KROME EX
https://www.korg.com/jp/products/synthesizers/krome_ex/


KORG KROME(製造終了)
https://www.korg.com/jp/products/synthesizers/krome/

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 平成31(2019)年1月15日、プログラマブルポリフォニックアナログシンセサイザー、KORG minilogue xdが発表されました。

 私が海外でのminilogue xd、volca modular、volca drumに関するリークを見つけたのは元日だったのですが、かつて信じ難かったKingKORGKORG MS-20 miniが、その後、実際に発売されたという先例もあり、あるいはNAMM 2019で発表になるかもしれないと思っていました。

 minilogue xdの、プログラマブル、4声ポリフォニック、スリム鍵盤37鍵、操作子のレイアウトや形状、基本的なパラメーター構成等は、KORG minilogueを踏襲しているのですが、本稿では同機との相違点を中心に、フロントパネルを見渡す形で記したいと思います。

 筐体の色はminilogueのカラーバリエーション機minilogue PG(ポリッシュドグレー)に似ている感じがするのですが、ポリッシュド処理が施されていない、アルミの質感をそのまま残しているかもしれません。

 つまみやトグルスイッチの形状はminilogue由来のものなのですが、つまみにはどこを指しているかを示す線が入っています。KORG prologueは白線でしたが、minilogue xdはグレー。変に目立たない、しかし視認しやすい配色だと思います。

 ポルタメントタイムを設定する専用の操作子が設けられています。オン/オフのボタンは無く、設定値にもオフは無く0〜最大値です。試奏するまでわかりませんが、ポルタメントのカーブが非リニア変化である事を願っています。

 minilogueがポルタメントの設定値オフ/0で行っていたモノフォニック演奏時のトリガーモードのマルチ/シングルの設定は、エディットモード中のEGレガートという専用のパラメーターで行います。

 ボイスモードの操作子群がフロントパネル左端に移っています。minilogueにあったボイスモードのモノは、コードモードの選択肢の中にあります。

 オシレータに関して、二つのVCOに加え、prologueのようなマルチエンジンがあります。ノイズジェネレータ(4タイプ)、VPMオシレータ(16タイプ)、ユーザーオシレータがあります。

 VPMオシレータタイプの中にノイズ波形をモジュレータに使うものがあり、私としてはこれは使ってみたいなと思っています。

 minilogueの場合、アサイナブルEGをVCO2のピッチのソースにする時に、オシレータセクションにEGデプスがあったのですが、アサイナブルEGセクションでディスティネーションの選択と効果の深さを設定するように変わっています。

 フィルターは2ポール/4ポールの選択操作子はなく、2ポールのみです。またEGデプスは無くなっています。minilogueはアサイナブルEGをフィルターに使ったまま、設定値をVCO2のピッチとも共用できたのですが、minilogue xdはできません。

 カットオフフリケンシーのつまみのサイズが、他と同じになっています。私はこの方が好きです。

 アンプEGはADSRで、これまで同様、フィルター等、他のセクションと共用する事はできません。

 アサイナブルEGはADSRではなく、アタックタイムとディケイタイムのみに簡素化されています。ピッチ(VCO1、2、マルチエンジン全て/VCO2のみ)にかけるか、フィルターにかけるか、いずれにしても、ディスティネーションを一つだけ選ぶ形で、インテンシティ(最低値〜0〜最高値)もここで設定します。minilogue、prologue同様、オシレータ波形にかける事はできません。

 LFOのインテンシティは、最小値〜0〜最大値のいわゆるバイポーラではなく、0〜最大値(511)か、シフトキーを押しながら設定する事による0〜最小値(-511)のどちらかを選ぶ形になります。+値/-値を設定できるので、LFOの鋸歯状波を正逆とも選択できます。

 LFOには1ショットというモードがあり、本来周期変化のソースであるLFOを、径時変化に充てる事ができます。ディスティネーションを、ピッチ、オシレータ波形、フィルターの開きから一つを選ぶ事はminilogueと同じです。prologue同様、LFOにEG MODが無いので、フレキシブルEGをモジュレーションの径時変化に充てる事はできません。

 内蔵エフェクターは変調系、反響、残響系と三つに増えています。これらを同時に使う事ができます。各々にprologueのようなユーザースロットがあります。

 変調系はコーラス、アンサンブル、フェイズシフター、フランジャーがあり、さらに各々複数のタイプがあります。私としては特にアンサンブルが加わってくれた事がありがたい。

 ディレイ、リバーブ、つまり異なる空間系エフェクターを二つ同時使えるのは、コルグのアナログシンセの内蔵エフェクターとしては初めてではないでしょうか。そしてこれらにも、各々14、10のタイプがあります。
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 コントローラーが斜めに配されたスライダーから、コルグの伝統ともいうべきジョイスティックになっています。ピッチベンドとモジュレーションを一つの操作子でコントロールできます。

 このジョイスティックのX+/X-(水平方向)はピッチベンドのみのソースでしかありません。ピッチベンドレンジはアップ/ダウン個別に設定できます。

 ジョイスティックのY+(上)とY-(下)とで異なるディスティネーションを割り振る事ができ、インテンシティを個別に設定する事ができます。インテンシティの設定値は最小値〜0〜最大値です。

 このジョイスティックのY+/Y-に充てられるパラメーターは結構多岐にわたっていて、本来のジョイスティックとは異なるユニークな使い方が考えられます。単につまみをひねるのではなく、指を離すと勝手にニュートラル位置へ帰ってくれるジョイスティックの特性を活かした演奏ができると思います。

 例えば、Y-にオートベンドのソースにしたEGインテンシティをアサインした場合、ジョイスティックを手前に引く行為をオートベンドのモーメンタリースイッチとして使う事ができます。喜多郎mini KORG 700Sリードのシミュレーション時、有効だと思います。

 minilogueのスライダーにLFOインテンシティを充てると、スライダーを左端に引き切らない限り効果が0にならなかったのですが、このジョイスティックはニュートラル位置で0になってくれます。
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 鍵盤はMS-20 miniから続くスリム鍵盤。ベロシティがあります。フィルターのEGインテンシティと音量のみコントロールします。

 16ステップのシーケンサーの為の、16個の自照型ボタンが横一列に並んでいます。おそらく実行中のステップのボタンが点灯すると思われます。

 かつてのKORG PS-3300、3200のテンパーメントアジャストのような、マイクロチューニング機能が加わっています。23のプリセットに加え、6つのユーザースケール、6つのユーザーオクターブを記憶させる事ができます。

 リアパネルのピンカド材は、minilogue PGのようなシースルーブラックに塗装されているのではなく、minilogue量産型機と同じ処理と思われます。

 音声出力は内蔵エフェクターの効果を活かすためかステレオになっています。

 ダンパー端子が加わっています。残念ながらアサイナブルではなく、単にサスティンペダルを挿す為のもののようです。フットスイッチによるポルタメントのオン/オフ等に使えたらと思うのですけど…。

 CV IN端子が二つあります。ジョイスティックのY+/Y-に充てられるパラメーターを、ここを介して外部からコントロールする事もできます。シーケンサーやシステムシンセのモジュールの信号を受けるといった事が考えられると思います。このセクションもminilogue xdのマニピュレーションを面白くしてくれる要素だと思います。

 システムシンセサイザーやモジュールに関する事柄に疎いので、事実誤認の可能性があるのですが、例えば、MIDI INのあるKORG MS-20 miniやmoog MOTHER-32とminilogue xdのMIDI OUTをつなぐと、minilogue xdの押鍵をトリガーにする形で実行されるMS-20 miniやMOTHER-32のEGの信号をCV INを介して、minilogue xdのパラメーターに径時変化を与える事ができるとしたら、ありがたい事だなと思います。ただ、この信号はいわば4声ポリフォニックではなくパラフォニックの効果になると思います。

 ポルタメントの操作子が設けられ、コントローラーがジョイスティックに変更といった事によって、演奏中の操作性が増した事や、オシレータにマルチエンジンが加わった事、エフェクターの増装等で、単に安価で簡便なプログラマブルアナログポリフォニックシンセから抜け出た感があります。
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 KORG minilogue xd、来る2月23日発売予定、税込価格は59,940円。


平成31(2019)年3月2日追記。

 KORG minilogue xdに触れる機会がありました。

 ポルタメントのカーブは、ありがたい事に非リニア変化でした。

 ジョイスティックに関して、コルグのワークステーション機のものより、小さく、ゆるいので、効果の深さを繊細にコントロールする事には慣れが必要かもしれません。今回、ピッチベンドだけがしたい場合でも、横だけでなく前に傾けてしまう事が多かった。しかしながら、小さくゆるい故に、効果のオン/オフのモーメンタリースイッチとしては、ワークステーション機のジョイスティックよりも適しているといえるかもしれません。


令和元年(2019)年5月9日追記。

 同日、デスクトップモジュールタイプのアナログシンセKORG minilogue xd moduleが発表されました。


令和元年(2019年)7月20日追記。
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 本文に、implant4さんで撮らせていただいた画像を加えました。


KORG minilogue xd
https://www.korg.com/jp/products/synthesizers/minilogue_xd/