Roland JV-2080試奏記

 implant4さんで、ラックマウントタイプのデジタルシンセサイザーモジュールRoland JV-2080を試奏させていただきました。既に在庫リストにアップされています。

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 ラックにマウントするためのネジを通す耳の部分によくついている摩擦痕が無く、フロントパネルもきれいな個体でした。

 また、試奏時implant4さんには、JV/XPシリーズ用のオプションボードSR JV-80シリーズの在庫が数多あり、私がJV/XPに併せて使いたいと思っているSR JV-80シリーズのうち、SR-JV80-02 Orchestral、SR-JV80-02 World、SR-JV80-14 ASIA、SR-JV80-16 Orchestral IIもありました。手許不如意でなければ、これらとJV-2080を買って帰ってきたのですが…。

 Roland JV-2080はJV-1080の後継機として、たしか平成9(1997)年に発売されました。最終的にJVシリーズ最高のフラグシップ機となりました。

 シンセサイザーエンジンや操作系等、基本的な部分はJV-1080を踏襲していて、最大同時発声数64。また、JV-1080からJV-2080へ音色データを持って来る事ができます。

 主な変更点は、

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 液晶画面が大きくなった事と、

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 SR JV-80シリーズを最大8枚装着できる事です。

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 JV-2080のフロントパネル。

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 電源を投入し、システムが立ち上がり終えた時点で、エディットへの入り口が開いた状態になります。画面上のタブをF1~6ボタンで指定し、各セクションへ入ります。

 ちなみにこのTaj Mahalというインドのバーンスリーのような笛の音、JV/XPからXV/Fantomにまで継承されています。たしか小室哲哉さんとkeikoさんの結婚式のおり会場に流れた、「絹の道より…」のメロディに使われていました。

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 JV-2080の各パラメーターの入力操作子であるダイヤル、DEC/INCボタン。そしてカーソルボタン。

 ダイヤルを押すと、

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 エディットに入っていない時は、パッチリストが、そして、

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 カーソルが波形パラメーターページの波形ナンバーの所にある時は、オシレータ波形のリストが表示されます。オシレータ波形はカテゴリー分けは為されていませんが、同じカテゴリーで固まって並んでいます。

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 モードやバンク、トーンやエフェクト等の選択ボタン群。

 JV-2080はカテゴリーボタンによってカテゴリーからの音色選択ができます。

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 データカードのドライブ、MIDI受信のインジケータ、電源オン/オフボタン。

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 背面の音声出力端子。ステレオ3系統。

 ちなみにJV-2080の後継機ともいうべきRoland XV-5080には4系統あります。

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 MIDI端子。IN/OUT/THRUがあります。

 簡単にパッチパラメーターを見ていきます。

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 波形パラメーターページ。本体の波形群の046サイン波が選ばれている事を示しています。

 カーソルが波形ナンバーの所にある時、バリューダイヤルを押すと先ほど示した通り、波形のリストが表示されます。

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 ピッチENV。

 レベル1とはアタックレベルの事で、私としてはいささか困った事なのですが、TVF ENV、TVA ENVを含め、スタートレベルは0固定です。XVシリーズからはレベル0があり、スタートレベルを設定できます。

 レベル3は所謂サスティンレベルであり、例えばコルグのピッチEGは0固定ですが、ローランドのシンセは押鍵とはちがうピッチに設定できます。

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 タイムバリアントフィルター。

 キーボードフォローはコルグのキーボードトラックのような緻密なものではなく、傾斜を設定できるだけです。

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 タイムバリアントフィルターENV。

 KORG TRINITY及びOASYS以降のコルグワークステーション機の場合、EGの各タイム個別にベロシティ値を設定できる(KORG TRINITY plus導入記2及びKORG TRITON STUDIO 61導入記2参照)のですが、タイム1(アタックタイム)とタイム4(リリースタイム)だけです。

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 タイムバリアントアンプENV。

 他のENVと違いレベル4が無く、リリースレベルは0固定です。

 他にこのJV-2080をはじめとするRoland JVシリーズに関して私が気に入っているのは、ポルタメントがタイムだけでなくレイトでも設定できる事です。また、私が知る限り少なくともJV-1080以降、リバーブが自然な風合いに設定できるという事も気に入っています。プリセット音の中にタムタムがあったのですが、オシレータ波形の精度だけでなく、かけられている残響に生々しさを感じました。

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 Roland XV-5080でも触れたプリセット音Pure Tibetは、JV-2080にも入っています。そして、試奏した日に放映されたNHK「クローズアップ現代」でも、一瞬Pure Tibetを耳にしました。

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 発売からかなり年月が経っているにもかかわらず、ローランドの20世紀のラックマウントタイプのシンセモジュールの代表機種群JV-1080、JV-2080、XV-3080、XV-5080の音色作りの能力が、色あせたとは思えません。

 基本的にオシレータ波形の数や精度に関心は無いのですが、それでもJV/XPシリーズのオシレータ及びオプションボードSR JV-80シリーズの波形に使ってみたいものが多い事と、中古機の値段の安さ、画面の視認性の良さから、私としてはこのRoland JV-2080が本命です。


平成29(2017)年2月4日追記。

 平成29年1月27日、オプションボードRoland SR-JV80シリーズに関して、ローランドから使用中止要請の告知が出ました。

 使用している電解コンデンサーが経年劣化により、まれに中の電解液が漏れることがあり、その場合、最悪、発煙の恐れがあるとの事。詳しくは、以下ローランドの告知にて。


エクスパンションボード SR-JV80 シリーズをご愛用のお客様へ
https://www.roland.com/jp/support/support_news/170119/

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by manewyemong | 2013-06-14 15:34 | シンセワールド | Comments(0)