KORG M50試奏記

 10月25〜26日に催された楽器フェスティバル2008で、ワークステーションの廉価機の新製品KORG M50の61鍵機M50-61及び88鍵機M50-88を試奏してきました。

 筐体のフロントパネルの傾斜や両サイドの出っ張りに関して、何かに似ているなとずっと思っていたのですが、会場で実機を見た時に思い出しました。プリセットタイプのアナログシンセサイザーKORG Σ(シグマ)です。

 以下、試奏してみての雑感を記したいと思います。

 まず鍵盤に関して、M50-61、M50-88ともにアフタータッチはありませんでした。KORG M50の製品紹介DVDの、「まさに本物の音がよみがえってくるかのようにリアルです」のナレーションの時のトランペットの音色に関して、私には最後のリップベンドがアフタータッチを駆使して行われているように見えたのですが、実際は終端が必ずフォールするように設定されたプリセット音であり、奏者がアフタータッチで行っているものではありませんでした。たしかベロシティ値が強いとアップ、弱いとダウンするようになっていました。“fall”が付く音色名で、ブラスのカテゴリーに入っています。

 M50-61(価格99,800円)の鍵盤は、私がシンセサイザーの鍵盤として歴史上最も秀逸だと思っているM3 XPANDEDのキーボード部M3 KYBDとは違う、文字通り新たに開発されたものでした。M3XP-61(198,000円)との価格による差異は、この鍵盤部分に於いて顕著に出ていると思います。一言で記すと、同価格帯のYAMAHA MO6のLC鍵盤に比べると若干緩(ゆる)い鍵盤、でした。低コスト化や軽量化を指向した結果の鍵盤だと思います。私がこだわる静粛性に関して申し分無いと思います。

 M50-88の鍵盤の感触は、横にあったM3 XPANDEDの88鍵機M3 XP-88と違いを感じませんでした。ともにRH3鍵盤です。

 参考までに、M50-88(価格168,000円)とM3XP-M(148,000円)を併せて買っても、M3XP-88(318,000円)より2,000円安いです。

 操作子のボタンに関して、真上から見たシルエットは丸いのですが厚みがあまり無く、またかつてのKORG 707、M1、Prophecyのような球面ではなく平べったい形状で、さしずめ私が子供の頃に親しんだガラス製のおはじきに似ています。押しやすさ、感触ともに申し分無く、むしろ上級機のM3よりもかなり良好でした。フロントパネルの傾斜と併せてM50の操作性に貢献していると思います。

 そういえばM50の製品紹介DVDの日本での制作分の中に、出演者の指がボタンを押す時に音楽が消え、「カクッ」という音が聞こえるカットがたしか2回ありましたが、この音はM50のボタンがしっかりしたものであることを予感させるものでした。

 ボリュームやバリュースライダーもM3よりも頑丈なつくりになっていると感じました。

 タッチビューに関して、モノクロであること以外にM3 XPANDEDとの違いを感じませんでした。反応も良かったです。都内某駅の券売機とは大違いでした。

 シンセサイザーエンジン部分に関して、コントローラー関係の設定や発声数(M50:最大80、M3 XPANDED:最大120)以外に、M3 XPANDEDとの仕様上の違いはありませんでした。オシレータ波形の中にKORG M50の記事中で触れた、日本の女性民謡歌手の唄をサンプリングしたと思われるVoice-Yah(「ンヤァァ〜」と聴こえる)及びVoice-Eeh(「エェー」と聴こえる)も入っていました。

 楽器フェスティバル2008でこんなものを見ましたで紹介したカラーバリエーションは、実際に製品化されるか否か分かりませんが、私としては赤と白が出てくれればなと思います。

 元々フラグシップ機よりも廉価機の方が好きでしたが、今回M50の実機に触れてみて、61鍵機で10万円を切らないシンセサイザーに対する消費マインドは、私の中で完全に消え去りました。カラーバリエーションの今後の動向も視野に入れて購入を検討したいと思います。

 ちなみに昨日(10月27日)夕刻の時点で、既に都内複数の小売店さんの店頭にM50-61のデモ機がありました。

 会場で配布されていたM50のカタログ。

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 宮沢りえさんの写真集「Santa Fe」の表紙に似ているような気がします。

 それと、会場でこんなガムをいただきました。

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 ありがとうございました。

 KORG M50及びmicroKORG XLのカラーバリエーションKORG M50-61B試奏記へ続きます。


KORG M50
http://www.korg.co.jp/Product/Synthesizer/M50/

KORG Σ(シグマ)/Λ(ラムダ)/Δ(デルタ)
http://www.korg.co.jp/SoundMakeup/Museum/Sigma/

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by manewyemong | 2008-10-28 19:29 | シンセワールド | Comments(0)